人間とは、群れをなして生きる生き物だ。

 本来は、外敵から身を守るためだったのかもしれない。

 それが、人類の知能が発達するにつれ、違う方向に変わってきた。

 現代は、人と同じことをしていないと非難されたりする。

 大勢の意見が一版常識となり、それから逸脱している者は、仲間外れにされたり、攻撃されたりする。

 果たして、それを群れと言っていいのだろうか。

 外敵から身を守るどころか、内部で攻撃し合っているのに。

 臆病なのか、狭小なのか。

 多勢に従わない者を敬遠し、差別し、排除しようとする人間があまりにも多い。

 人と同じことをしてたら安心するのは、人間の性なのか、本能なのか。

 俺には理解できない。

 80憶人いれば、80憶通りの考え方があり、人生がある。

 なぜ、それを認めようとしない?

 なぜ、それを受け入れようとしない?

 そんな当たり前のことを、どうしてわからない?

 まったく不思議な生き物だ、人間って奴は。

 まあ、俺は狼男だから、人間の気持ちなんてわかるはずがない。

 マイノリティな生き物だからな。

 しかし、人間に生まれなくてよかったぜ。