「戦争でもおっ始めるつもりですかい?」

 三人が装備した武器を見て、伊集院が目を丸くする。

「ただのお遊びよ」

 カレンが、こともなげに答える。

「カレンにとっては、そうやろな」

 悟が、軽くツッコミを入れる。

「私にとってはって、どういう意味?」

「カレンは、平和なほうが苦痛やからな」

 少し険しい口調で言ったカレンに対して、悟は至極のんびりとした口調でかえした。

「ま、当たってるかも」

 カレンが、あっさりとうなづいた。

「まったく進歩がねえな、この二人は」

 桜井が呆れ顔で呟いた。

「カレンだからね」

 ターニャは冷静なものだ。

 死を賭した戦闘を前にして、この四人には緊張の欠片もない。

 これまで切った張ったの世界で生きてきた富樫も伊集院も、なにかこれまでやってきたことが、まるでガキ大将の喧嘩のように思えてならなかった。

「来たようね」

 カレンの目が光った。