世の中、人智ではどうしようもないことがある。

 科学が発達した今でも、それは変わらない。

 地震や大雨や火山の噴火は防げないし、妖怪の跋扈や宇宙人の侵略も防げない。

 自然災害は、多分に科学の進歩と相まって、自ら招いた結果も近年は多いと思われるが、妖怪や宇宙人はどうだろう。

 妖怪は、もしかしたら自然破壊を繰り返す人間に怒って、人類を懲らしめようとしているのかもしれなが、宇宙人は純粋に違うだろう。

 科学が発達してようがしていまいが、侵略したいからしてくるのである。

 それを撃退できないということは、人間の科学力も中途半端だということだ。

 今度の宇宙人の襲来だってそうだ。

 たまたま、別の星のパトロール隊が助けてくれたが、それがなければ今頃人類は滅ぼされて、地球はその宇宙人のものとなっていただろう。

 助けてくれたパトロール隊の面々も、地球人類のあまりの精神レベルの低さと身勝手さに呆れて、次はないと言い置いて去ってしまった。

 まあ、仕方がない。

 礼を言うどころか、その宇宙人の科学力を吸い取ろうとしたのだから。

 それも、金になると思ってだ。

 まったく、どうしようもない生き物だ。

 案の定、そのパトロール隊が去ってから、またぞろ例の宇宙人が攻めてきた。

 結果がどうなったのかは、言うまでもないだろう。