創業段階の経営者の苦悩と誇り | しゃちょを のブログ

創業段階の経営者の苦悩と誇り

今の時点での記録として自分のために書いたので、長文失礼。
苦悩や喜びをまとめてみます。
  【創業段階の経営】
創業段階では当然、人を採用したり、業務に必要なものを購入したり、新たな投資をしたり、安定した収入(利益)なんてありません。
また、経営者なんて名ばかりで、誰よりも現場で働いているのがこの時期の経営者の特徴です。
また、社員を雇用するということは、毎月の不安定な収入の中から、安定した給料を用意しなくてはいけないんです。経営者としては恐怖を伴う挑戦なのです。
しかも、法人には法的義務のある社会保険なども、とても重いのが現実です。小さな会社では社会保険の導入ができていないところも実はたくさんあります。
  【赤字に逆戻り】
我が社も、やっと数百万円の利益が出るようになるまでは、社会保険の導入ができませんでした(タイミングを間違えていたら倒産していた可能性もあります)。
しかし、家族を持つ社員も出始めたところで、絶対に導入しなくてはならないと決断し、やっと出ていて数百万円の利益はすべてそこにつかい、また赤字に逆戻りしました。
  【現場を離れる覚悟】
そして
数年前、会社で1年間に入ってくるお金が1億円を超え、出て行くお金がそれ以上になった。笑
同時に働く仲間が増えてきて、組織として土台を固めないと運営できないと思い、経営に専念する役割の人が必要だった。俺が最前線から離れ、経営に専念するしかないと覚悟を決めたときだった。
今でも、現場でワイワイ騒いで先生をやっている方が楽しいだろうなって思う。これはたぶん10年後も変わらない想いです。でも、経営者はそれ以上にやりがいがあるんです。使命感です。
  【経営者失格】
俺は経営者として、自己否定と自己肯定を同時にしています。
利益が出ていると偉そうに感じていても、他社より給料水準が低いのならば、それは社員たちの犠牲のもとの利益です。経営者失格です。
顧客満足度が上がっていても、他社より社員の休日が少なければ、それも社員たちの犠牲のもとの顧客満足です。同じく経営者失格です。
  【経営者としての小さな誇り】
しかし、数十人の雇用を生み出し、たくさんの顧客から必要とされ、地域に欠かせない企業になれているのも事実です。ここは経営者として誇れるところです。
「世の中の発展の源泉は富だ。政治家や役人は富を生み出さない。再分配するだけだ。富を生み出し社会を築き上げているのは企業家だ」
熱い想いを持って企業経営していても、やはり苦しいときも多い。一生懸命な社員にさらに厳しいことを要求し苦しませ、自分のしていることが正しいかわからなくなり、眠れない日が続き、摂食障害に悩んでいたこともあった。
でも、そんなとき、この言葉に何度勇気をもらったことか。
経営者としての資質なんてのは知りません。ただ、がむしゃらに目の前の課題に全力で立ち向かうだけです。
こんな未熟な経営者とともに戦ってくれる仲間の存在に感謝してもしきれません。
さて、自らを奮い立たせて、今日も明日も使命感を持って頑張ろう。