みなさん、こんばんは(^^)
本日、高校野球の決勝戦がありました野球
今大会は一貫して、最終回の逆転などの劇的な展開が目白押しでしたが…
個人的に印象に残ったのは、やはり地元・南北海道代表である東海大四高校・西嶋投手の超スローボールですかね。
ちょっとした議論をも呼びましたが、ぜひプロでも見てみたい投手だと思いました(^^)

さて、今週のテーマは『動名詞』です。
動名詞は他の準動詞と比較すると、押さえるべきポイントは少なめです。
よって、今回の総論も含めて3回で終了しますので、しっかりついて来て下さいね♪


【1】動名詞攻略のポイント
《POINT1》
動名詞と不定詞の名詞的用法との相違点に着目しよう!
総論6
に示した通り、各々の準動詞では守備範囲が異なります。
不定詞は3つ用法があるのに対し、動名詞は名詞的な用法しかありません。
よって、単純計算でも動名詞の内容は不定詞の1/3ということになりますが…

さらに言うならば、動名詞と不定詞の名詞的用法って、何が違うのでしょうか!?
結論から申し上げると、「共通点もあれば、相違点もある」のです‼
よって、両者の相違点を意識しながら、動名詞にしかない用法を理解しましょうメモ


【2】動名詞の基本用法
《POINT2》
動名詞は、前置詞の後ろにも来ることができる!!

不定詞で各論29に示した用法と同様に、動名詞も文中で主語目的語補語になります。
しかし動名詞は不定詞と違い、前置詞の目的語になることも可能なのです!
a) The doctor insisted on operating as soon as possible.
(→「その医者は、できるだけ早く手術を行うべきだと主張した。」)
ひらめき電球 前置詞の後ろにくるのは名詞動名詞と理解しておきましょう!


【3】動名詞のさまざまな形
こちらも、不定詞の各論32と比較しながら理解するとよいでしょう。
(1) 動名詞の否定形:動名詞の直前に not を置く!
b) My father is ashamed of not having enough knowledge of English.

(→「私の父は、十分な英語の知識がないことを恥じている。」)

(2) 動名詞の受動態
c) I don't like being treated like a child.

(→「私は、子供扱いされることが好きではない。」)

(3) 動名詞の完了形(完了動名詞)
不定詞の項目で学習した完了不定詞というものを覚えていますか??
動名詞においても時制に関する考え方は、基本的には同様です。
つまり、通常の動名詞は、文全体の動詞が示す時制と同時ということです。
d1) Shinnosuke is proud of playing for Giants.
(→「慎之助は、巨人の選手であることを誇りに思っている。」)
サーチ 阿部慎之助選手は、もちろん“現在の”巨人の主砲。
つまり、“選手である”のも“誇りに思っている”のも、同じ現在のお話ですよね目
また、例文d1)をthat節を用いて書き換えると、以下のようになります。
d2) Shinnosuke is proud that he plays for Giants.

一方の完了動名詞では、文全体の動詞が示す時制とのズレが生じます!
① 文全体の動詞が現在形 → 完了動名詞は過去に相当
e1) Tatsunori is proud of having played for Giants.

(→「辰徳は、巨人の選手であったことを誇りに思っている。」)
サーチ 原辰徳監督は“かつての”巨人の4番であり、当然現役選手ではありません。
つまり、“誇りに思っている”のは現在でも、“選手だった”のは過去ですよね!?
こちらの文もthat節に書き換えて、より深く検証してみましょう。
e2) Tatsunori is proud that he played for Giants.

また、述語動詞が現在形で、完了動名詞が現在完了に相当する例もあります。
f1) She regrets having wasted her time since her childhood.
f2) She regrets that she has wasted her time since her childhood.

(→「彼女は、子供の頃からずっと時間を無駄にしてきたことを後悔している。」)

続いて、文全体の動詞が過去形の場合は、どうなるのでしょうか!?
② 文全体の動詞が過去形 → 完了動名詞は過去完了に相当
g1) He was proud of having passed the exam a year before.

(→「彼は、その一年前に試験に合格したことを誇りに思っていた。」)
サーチ “誇りに思っていた”のも過去ですが、“合格した”のはさらに1年前ですよね時計

さらに、that節に書き換えた例で、両者の時制のズレを確認してみましょう。
g2) He was proud that he had passed the exam a year before.


【4】動名詞の意味上の主語
さて、動名詞にも不定詞と同様に、独自の時制もあれば主語もあります。
意味上の主語を明示する場合の原則を、各論33で復習しておきましょう!

まず手始めに、意味上の主語のない文について検討してみましょう。
h1) Smoking sometimes irritates him.
(→「タバコを吸うことは、時として彼を苛立たせる。」)
サーチ 動名詞smokingの意味上の主語は、「一般の人々」ですよね!
つまり、吸う人物に関わらず「タバコそのものが嫌い」ということなのでしょう禁煙

i1) He insisted on studying abroad.
(→「彼は、(自分が)海外留学すべきであると主張した。」)
サーチ 動名詞studyingの意味上の主語は、「彼自身」ですよね!
つまり、“主張した”のも“留学したい”のもheであり、文全体の主語と一致しています。

では次に、動名詞の意味上の主語が登場する例文を見てみましょう!
「意味上の主語の表し方」は、不定詞のそれと比較するとシンプルです(^^)
《POINT3》動名詞の意味上の主語は、原則所有格で表す!
h2) Lisa's smoking sometimes irritates him.

(→「リサがタバコを吸うことは、時として彼を苛立たせる。」)
サーチ 今回の動名詞smokingの意味上の主語は、「リサ」ですよね!
つまり彼は、「リサがタバコを吸う」のが気に食わないみたいですねむっ

注意 動名詞が目的語になる場合、意味上の主語を目的格で表すとより口語的です。
i2) He insisted on my(me) studying abroad.
(→「彼は、私が海外留学すべきであると主張した。」)
サーチ 今回の動名詞の意味上の主語は、「」ですよね!

さて、今回は総論として、不定詞との共通点を中心にまとめてみました。
内容がかなり多くなりましたが、不定詞の既習内容と併せて復習してみましょう。
では、まとめに入ります。


【各論37】



■ 次回配信予定
【各論38】「動名詞Ⅰ ~動名詞および不定詞を目的語にとる動詞~」

残りの2回は、不定詞との相違点(つまり、動名詞特有の用法)をまとめます。
次回は、動詞によって目的語に不定詞をとるもの、動名詞をとるもの、あるいはその両方をとるものがあるのです。
この動詞の分類は入試にも頻出ですので、確実に押さえておきましょう!