今年ももう2か月が過ぎようというところですが、今年になってやたら低体温症という言葉を耳にするようになりました。先日能登地震でも低体温症や凍死といった寒さによる死亡が全体の死亡原因の1割を超えるとTVで言っていました。また、過去10年間の死者数の合計で言うと熱中症よりも多いというのですから驚きです。

低体温症とは、脳や臓器など体の深部の体温が35度以下になることで、各種臓器が正常に動かなくなり、命に関わる病気です。一方、冷え性という言葉もありますが、こちらは病名ではなく体の不調の症状のことで、体温の高さに関係なく体に冷えを感じて不快になる状態のことです。

低体温症のように命に関わるわけではありませんが、体質だからと軽く考えてはいけません。冷えは血液やリンパのめぐりを悪くし疲れやすくなったり、老廃物がたまって肩こりや頭痛を引き起こすなど、手足だけでなく様々な部分に不調をもたらします。

冷え性の原因には血行不良、筋肉量の不足、自律神経の乱れなどがあげられます。筋肉は代謝で熱を作り出したり血行を良くしたりする働きがあるため、筋肉量が減ると全身が血行不良に陥ります。また、ストレスを受けることで交感神経が緊張し血管が収縮して血行がわるくなります。

冷えを予防するためにできることは何でしょうか?

まずは、体を冷やさない。首、手首、足首が冷えると全身の冷えにつながるので、マフラーをしたり衣類の調節をしましょう。また、お風呂で温まる、食べて温まることも大事です。そして、適度に運動することで筋肉という味方を手に入れましょう。