インド×障害支援×マジック | 【日刊 ノボちゃん】

インド×障害支援×マジック

先日はシンポジウム参加のために、初めて上智大学に行ってきた。

 

登壇者の肩書・氏名をこのように掲示するとわかりやすい

誘われたシンポジウムは、同学のアジア研究所主催
「共生社会の創成の現実」
-インドの取り組みから考える障がい者の支援と自立-

というものだった。

 


インドでは障害者をマジックで支援する取り組みがあると聞き、興味を持った。

東京藝大で1年学んだダイバーシティ・オン・ジ・アーツ(DOOR)プログラムは言わば、
日本×福祉×アート
だった。

※ちなみに「×」は(バツ)ではなく(カケル)と読む

インドではマジックで福祉ですと?

 

テーブルも出てくる大教室は市民ホール並みの大きさ

上智大学ではユニバーサル検定を新入生が全員受けるよう義務付けられているそうだ。

そういう検定があると初めて知ったが、たとえば、障害者が横断歩道を渡ろうとしている時、「何かお手伝いできることはありますか」と声をかけたりする、そんな内容らしい。

そういう試みをしている大学なので、ダイバーシティ推進もかなり進んでいるようだ。

ちなみに6年前の東京藝大のダイバーシティ勉強会は、そもそもダイバーシティ推進室長が、放送局出身で、ダイバーシティなど学んだこともなく、女性教職員の登用だけを議論されていた。

上智大との比較では幼稚園と大学くらいの差を感じた。
(参加した人しかわからないが)

 

教授ほか車いすの社長や自治体職員などがピッチを行った

今回はインドのケララ州にあるDifferent Art Centre(ディフレントアートセンター)からマジシャンで所長のピナート・ムトゥカド氏と、マジシャンのヴィシュヌさんを招へいして、センターの活動内容を語ってもらうとともに、関係者の対談が行われた。

完全同時通訳で。

同センターでは、さまざまな障害者をdifferently abled (ディフレントリー・エイボルド/異なる心身能力を持つ)をとらえて、さまざまなアートを教育。

”さまざまな”とは、美術や音楽、ダンス、そしてトランプクローバーマジックトランプハートだ。


300人ほどがセンターで学び、すでに23人がプロデビューして活躍しているという。

実際にマジックも披露していただいたが、障害者とは言われなければわからないし、引田天功ばりの大掛かりなものもあって、大きな拍手が沸き起こった。

 

プリンセス天功と同様のマジックも見た

日本で障害者の就労というと、とても薄給だが、プロのマジシャンになれば、一家の大黒柱になれるほどの収入が得られるそうだ。

そこにインドとセンターの本気度を感じた。

それもすごいが、そういう活動に着目し、招へいしてくる上智大学もすごい。

毎日、キャンパスのある四ツ谷を通過しているのに、初入構した上智大学だが、東大京大の次は、早慶上智と言われるだけのことはある。

 

○号館○教室と言われて行ったら大ホールだった

校舎も立派でエスカレーターまであるわ、同時通訳のレシーバーはあるわ、大教室はスクリーンからマイクから機材が大充実しているわ。

過去に同時通訳者を手配していたことはあったが、同時通訳進行の行事をレシーバーを着けて参加するのは実は初めて。

高レベルの通訳さんを2人以上用意してあった。

 

ビシュヌさんは脳性マヒがあるという


高校時代にそんな大学のことは全く知らなかったが、こんな大学で学んでいたら私も違った道を歩んでいたのかもしれない…と、隣に座っている女子学生たちを羨やましく思った。

今からでも、今回のように上智大学で学べるといいなあ。


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