BMWミュージアムのデザイン(ドイツ10)
地下鉄に2度も乗り間違えて目指したのは自動車メーカーのBMWの本社があるオリンピック公園駅だ。
子どもの時に絵本で見た宇宙のよう
特徴的な建物でそれを間近で見てみたいとも思ったが、実はそこにミュージアムもあると知って俄然行ってみたくなった。
もう一生来ることはないだろうから、やっぱり”世界の”BMW総本山は見ておくべきだろう。
流線形のデザインがBMWイズムなのかもしれない
予備知識ゼロで出かけていったが、企業運営なのに無料ではなく1,500円くらいの入場料はかかる。
結構な金額だが、それだけの価値を提供してくれる施設だ。
ドイツで初めてお金を使ったのはミュージアム入り口のカフェ
ここでもプレッツェル
1階から入ってなだらかなスロープで地下4階まで下りながら、時系列で歴史を見ていくのが企業の史料館としての部分
そして、地上は5階までエスカレーターで上がりながら、BMWがどのように社会貢献をしているかを知らせる広報施設といった感じだ。
BMWの発祥は二輪車だった
そこで知ったのは、この会社、二輪車製造からスタートしたということだ。
壁に歴代のバイクを打ちつけて陳列してある。
どういう流れで今のクルマになってきたかがよくわかる。
壁にバイクや車を張り付ける展示が素晴らしい
そしてBMWと言えば水色と白のマークだが、これは地元の州の色と柄だった。
日本で言えば、マツダがカープカラーの赤と白を使っている感じになる。
上から見たり下から見たり旭山動物園スタイル
車は上から眺めたかと思えば、階下に下りて下から構造を確認できるようになっていたり、とにかく見る人が見ればクルマのミュージアムではなく、展示手法のミュージアムだ。
スロープを下りながら近代に進む時系列展示
そして、意外にもBMWは小型車も作っていた。
試作ではなく、ポスターなども残っていて、実際にかなりの台数を売ってヨーロッパの人たちは乗っていたこともわかった。
戦後すぐはこんなにかわいい軽自動車を作っていた
そして、圧巻が地上の企業広報の部分だ。
昨今のSDGsを意識して、
「BMWは環境破壊はしていません」
「社会にこんなに貢献しています」
ということをビル一棟使ってプレゼンしている。
情報デザインの殿堂と言ってもいい
そこに展示してあるもののデザインがまた素晴らしいの。
情報デザインを極めてあるので、ドイツ語がわからない私でも視覚から内容が伝わってきた。
ビジュアルデザインってかくあるべしというお手本のような場所だ。
情報デザイナーよ、BMWミュージアムに行け
車に一切興味がなくても、ここは一度は訪れてみるべき場所よ。
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