WIPOのランドスケープレポート「Patent Landscape Reports(PLRs)」 | e-Patent Blog | 知財情報コンサルタント・野崎篤志のブログ

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2017年4月の知財人材スキル標準 version2.0からいろいろと話題になったIPランドスケープ。

 

来週にはIPランドスケープを冠した書籍「IPランドスケープ経営戦略」も刊行されます。

 

 

このブログでも何回かIPランドスケープについて説明してきましたが、その際にWIPO(世界知的所有権機構)のPatent Landscape Reports(PLRs)についても触れたことがありました。

 

日本ではパテントマップ・特許マップと呼びますが、海外ではPatent Landscapeと呼ぶことが多いです。詳細は以前に書いたブログを参照(第2回 経営戦略への知財情報活用の歴史|IPランドスケープ、パテントマップ、知財情報分析・・・)。

 

今日はこのPatent Landscape Reports(PLRs)について簡単に内容を紹介したいと思います。

 

 

Patent Landscape Reports(PLRs)

 

Patent landscape reports (PLRs) provide a snapshot of the patent situation of a specific technology, either within a given country or region, or globally. They can inform policy discussions, strategic research planning or technology transfer. They may also be used to analyze the validity of patents based on data about their legal status.

 

特許ランドスケープレポート(PLR)は、特定の国または地域内、あるいは世界規模で、特定のテクノロジの特許状況の概要を提供します。彼らは政策協議、戦略的研究計画あるいは技術移転を知らせることができる。それらはまた、それらの法的地位に関するデータに基づいて特許の有効性を分析するために使用されるかもしれません。(Google翻訳)

 

とあり、

 

  • 全世界 または 特定の国・地域
  • 特定の技術

 

についての特許情報を分析して、その結果を

 

  • 政策
  • R&D戦略
  • 技術移転
  • 特許の有効性分析(特許戦略)
 
へ活用することを謳っています。直近発行されたテーマとしては、
 
 
ちなみにパーム油生産と廃棄物処理技術については前職ランドンIP(現在CPA Global)が担当しており、私の縁あって、中間報告会の際にフィリピン特許庁で報告させていただきました(フィリピン特許庁のプレスリリース)。
 
 
などがあります。また、先日このブログでも取り上げましたが、「WIPO Technology Trends」という新しいシリーズが始まり、第1弾として
 
 
がスタートしました。
 
Patent Landscape Reports(PLRs)を日本特許庁の特許技術動向調査報告と比べると、ページ数などは少なめですが、
 
  • Excelで特許リスト・グラフデータがダウンロードできる(一部テーマに限られる)
  • インフォグラフィックがついている
 
などの特徴があります。
 
また、
 
なども無料で閲覧可能になっていますので、特許情報分析を担当している方には有用な情報源になると思います。