猫の後ろ姿 1944 榎並和春展 | 「猫の後ろ姿」

猫の後ろ姿 1944 榎並和春展

 

 山口画廊主・山口雄一郎さんは、榎並さんを「待つ人」だと言う。全くその通りだと僕も思う。

 自分の心の奥深くからか、まったく遠い外からか、ある日ある時、「あれ」がやって来る。ものづくりは、なにものかの到来を「待つ」。
ものづくりは、本質的に「待つ人」である。

 高校のころ、生意気にもゲーテを読んでいて、「努めていれば、迷うにきまっている」という言葉に出会った。なにものかを求めて努めていれば、安心立命ではなく、試行錯誤、迷いにおちいるのは当たり前なのだと納得した。

 日々少しでも努めつつ、なにものかの到来を「待つ」。「待つ姿勢」を持ち続けたい。
 
 榎並和春展
 4月25日(水)~5月14日(月) 10:00~20:00 火曜休廊
 
山口画廊 千葉市中央区春日2ー6ー7 春日マンション102
           043-248-1560
 作家在廊日 28、29日