西成でタクシー強盗に会いました | 子育てオヤジの気になる情報源

西成でタクシー強盗に会いました


「タクシー強盗に会いました」 って、

普通はタクシー運転手の記事だったらわかりますよね。


びっくりさせてごめんなさい。

私たちは強盗には「遭って」はいませんので、ご心配なく。



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毎年正月は家族で大阪に行っています。


親族総勢40~50人が集合する新年会の模様は


こちら



さて、大阪まで行って、そのままトンボ帰りするのもなんですので、

どこかに寄って帰りたいものです。


今でこそ正月からスーパーなどのお店は開いていますが、

それでも観光にはちょっと物足りません。



天王寺で名物お持ち帰りのたこ焼きを味わったあと、

散歩がてらフラっと立ち寄ったのが



西成(にしなり) です。



大阪の方は大体どんなところかご存知でしょう。


大阪市西成区。

通称 「愛燐(あいりん)地区」 と呼ばれるこの地域。


いわゆる「ドヤ街」ですね。




高度経済成長期の日本を支えた

日雇い労働者の街。


朝も日の出前から続々と建築関係のワンボックスカーが集まり、

次々と日雇い人夫のおっちゃんたちを乗せ、

ビルディングを、ダムを、大型団地を造ってきました。


日本を造ってきた男たちの街です。



20年ほど前にたまたまこの街にたどり着き、

軽いカルチャーショックを受けて以来

この街には幾度となく通ってきました。


当時からあそこには癖のある、

オリジナリティーあふれるおっちゃんたちがぎょうさんいてはりました。


この街については地元の人が一番詳しいでしょうが、

よそ者の私が感じたことなどを

そのうちボチボチアップして見ますね。



さて、毎年アーケード商店街の一角で

巨大寸胴なべで煮出していた

いわゆる関西風の


白味噌、丸餅のお雑煮


も、今年はやっていませんでした。


電車に乗っても晴れ着は見ないし、

なんだか拍子抜けします。



景気、悪いですね、ホント。



寒いのでそろそろ電車に乗ろうかと

気を取り直して歩いていると、




・・・




一台のタクシーが見えてきました。


天井のぼんぼりは点滅しています。


なにか緊急事態が発生しているようです。


そのタクシーの周りに警官が7~8人。




トランクが開けっ放しになっていて、

そのすぐ後ろには車椅子が放置されています。


初めてみた人はみんな一瞬



車椅子の人をタクシーがはねた



と思うでしょう。




ところがよく見ると、


タクシーの運ちゃんが、お客さんを罵倒しています。



「???」



「ここは中国か?」



中国では、

はねられた歩行者をはねた運転手が罵倒する、

という場面をなんども見てきました。



でもそれとはちょっと違うようです。


取り囲んでいた警官も一緒になって

お客さんの腕をねじり上げて怒鳴っていたからです。




「おまえ、歩いとるやないか」




先に現場に居合わせた野次馬のおっちゃんに

何事かと聞いてみました。



「タクシー強盗みたいや」



事情がわからないので

別のおばちゃんに聞いたところ・・・、




2人組の若者には、それぞれ役割がありました。


一人は車椅子に乗り、もう一人がその介助役です。



どうやら車椅子の青年を乗せたあと

運ちゃんが空の車椅子をトランクへ。


そのスキに売上金を奪ってサイナラ

という計画でしょう。


ところが運ちゃんに捕まって


相方は逃げられましたが、

車内の車椅子君は捕まってしまった。



おまけに、犯行現場が派出所の目の前。



アイデアはよかった(?)のですが、

詰めがちょっと甘かったようです。


もしくは、練習不足かな?



捕まった車椅子君は

いかにもドーピング中っていう顔と動きでした。

へろへろです。




「おまえ、歩いとるやないか」




強盗をやるときには

まず体をしっかり作ってからにしましょうね。


↑お勧めしているわけではありませんよ




吉本新喜劇に行こうかとも思っていましたが、


上等の関西喜劇が見られました。




いい喜劇は、ちょっと悲しいものですね。