昨年12月に、さいたま市で16歳の誕生日を2日後に控えた少女が、80歳の男性が運転する車にはねられ死亡した事件で、今月16日、この事故の裁判がさいたま地裁で開かれました。
この事故は、昨年12月、さいたま市の市道で乗用車が信号待ちをしていた車に追突したはずみで車道の脇を歩いていた稲垣聖菜さんに衝突し、聖菜さんは車とポールの間に胸を挟まれ死亡するという、とても痛ましい事故でした。
事故を起こした、当時80歳だった河内被告は、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と供述しています。
ここ数年、高齢者ドライバーによる事故が問題となっていますよね。
今月16日には、千葉県栄町で、70歳代の男性が運転する乗用車が、中央線をはみ出し、軽乗用車と正面衝突し、4人が重軽傷を負うという事故が発生しました。
その他にも、12日には、東京都立川市で83歳の女性が運転する車に、2人の男女がはねられ死亡、先月28日には、87歳の男性が運転する軽トラックが、集団登校していた小学生の列に突っ込み、1人が死亡する事故が発生するなどここ数日だけでも、多くの高齢者ドライバーによる事故が発生しています。
もちろん、高齢者層の人口が増えたことにより、必然的に発生数が増えているという事もあるのでしょうが、立て続けに起こっている現状を見ると、解決しなければいけない課題だという事は明確ですよね。
先日、高齢ドライバーによる交通事故が相次いでいることを受け、74代目時宗法主で、神奈川県藤沢市にある清浄光寺の他阿真円(たあしんえん)上人(97)が、県警藤沢署を訪れ、運転免許証を自主返納したことが話題となりました。
他阿真円上人は、「100歳まで持ちたいと思っていたが、自分も事故を起こすかもしれない」と考え、自主返納に至ったという事を話しています。
このように、自己分析がしっかりできる方が多くいればいいのですが、現実はそうではありません。
どのドライバーも「まさか自分が事故を起こすわけがない」と、当たり前のように運転している方ばかりでしょう。
ましてや、生活の一部で車を使っている方は多く、運転免許証は簡単に手放せるものではないですよね。
運転に限らず、年を重ねるごとに、体力や判断力、記憶力などの低下を感じてしまう事はよくあります。
しかし、それを受け入れたくないという自分もいて、こういった問題は、決断の時期が難しいものですよね。
明確な規定がないまま、家族などの周りの判断で運転免許を取り上げてしまっては、それこそ「あなたは老人」という烙印を押してしまうようなものです。
やはり、法を整備して、免許返上の明確な年齢を示すといったドラスティックな方法を取ることも重要な事なのかもしれませんね。
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