8か月続いた右踵内側の痛み 60代女性 川崎市多摩区在住 | えばと鍼灸マッサージ院徒然日記

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川崎市多摩区、稲田堤駅徒歩3分にある、えばと鍼灸マッサージ院の院長江波戸雄一の日記ブログです。
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【症例】

60代女性 川崎市多摩区在住 主婦

 

【初診日】

’16年7月2日(施術回数1回)

 

【現病歴】

’15年11月から右踵の内側が痛み出した。

その頃ちょうど普段よりも運動量が多かった。

階段を降りる時と夕方に痛みが増す。

 

整形外科ではレントゲン撮影の上、「問題無し」と言われ湿布を処方されたのみ。

整骨院では歩き方に原因があると言われた。

 

【随伴症状】

左の腰が以前から痛む。

甲状腺の腫れを感じ、現在検査中。ただし自覚症状はほとんど無し。

 

【症状の確認】

階段降り:右(-)左(+)

つま先立ち:右(+)

足趾背屈:右(+)左(-)

 

【触診】

○:圧痛あり

×:圧痛無し

右のヒラメ筋部と足の甲、踵の内側に圧痛を検出できました。

 

【施術】

「痛みが良くなれば、方法は何でも構わない」とのことだったので、まずは座位で圧痛を検出した右太谿穴にパイオネックス・オレンジを貼付しました。

10回程度タッピングした後、足趾の背屈で痛みが無くなったことを確認し、階段降りとつま先立ちをしてもらうと、両者共痛みが改善し、つま先立ちでは痛みが無くなっていました。

 

次に仰臥位になってもらい、左右臀筋のストレッチ、右ヒラメ筋部と足部のマッサージを施しました。

ここで再度階段降りをしたもらうと、痛みは無くなっていました。

 

施術後には、極力体を動かすことと1週間後に来院するよう指示して初診を終了しました。

 

【その後】

1週間後の7月9日に来院されましたが、「痛みはほとんど無くなり、階段も普通に降りられる」とのことなのでした。

ならばと腰の具合を伺うと、こちらも今は大したことはないとのことでした。

「では右踵の痛みの再発予防の話をしてもいいですか?」と伺うと、了解していただいたので、まず片脚立ちでのバランスを確認しました。

すると、右脚で立った時の方が不安定だったので、「この不安定さが踵の痛みの根本原因だと思います」、「普段から右脚で立って、右脚を鍛えれば、再発予防になるはずです」とお伝えしました。

 

残った時間で、下肢のストレッチとマッサージを施して第2診を終了し、本症例は略治としました。

帰り際、痛みが無くなったことがよほど嬉しかったのか、「普通に(階段を)降りられる」と仰りながら院の前の階段を降りていかれました。