「祭りの余情」 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
2006年9月:gooブログでスタート
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夏のさかり-
季節の周期のなかで、天と地、人が、ひらききる時だ。

今日もないし、明日もない。今だ。自分は自分であると同時に、みんなである。みんなであると同時に自分なのだ。まさしく、今日あるがための命であったし、火が燃え、笛が鳴り、太鼓がとどろき、中空に月が冴える。ここに人間と、霊のなまなましい交流、対決が現出している。

草履の鼻緒を切らした踊りゆかたの娘の姿に、祭りの余情がなまめかしく香っていた。
(岡本太郎「美しく怒れ」)