
「ひとは『われはこれこれのものである』と考えるそのとおりのものとなる。それと異なったものになることは、あり得ない」
中村元訳『ブッダの真理のことば・感興のことば』(岩波書店)より。
宇宙飛行士にせよプロ野球選手にせよ、まず「なりたい」と思わなければ絶対になれません。もっと漠然と「穏やかな人」や「オシャレな人」も同じこと。自分の進む道を決めるのは、自分の意志であり自分が抱くイメージです。釈迦に影響を受けたわけではないでしょうが、二十世紀後半に活躍したフランスの哲学者サルトルも「人間は自らが造ったところのものになるのである」と言いました。
「沈黙している者も非難され、多く語る者も非難され、すこしく語る者も非難される。世に非難されない者はいない」
どうしたって「非難されない者はいない」のなら、最初から非難を恐れる必要なんてありません。自分の気持ちが「事なかれ主義」に傾きそうになったときは、この言葉を思い出してひと踏ん張りしたいものです。行動だけが新しい風を呼ぶ!