「死んでも美しい」「死んでも美しい。」昨年の祖母の葬儀の時。94才になる僕の祖父が車椅子から身を乗り出して、棺の中いっぱいの花に包まれた、その妻の顔を見つめるなりそう言って泣き崩れた。世の中に二つと無い、本当に美しいものを見た思いに心満たされながら、「保存」と書かれた古い封筒をそっと棺の中に入れた。