
「何もされない」状態で返されるコロナ死者
病院で亡くなった場合、身だしなみを整えた状態で葬祭業者にバトンタッチされるのだが、新型コロナで亡くなった方の遺体については、基本的には何もされない。厚生労働省では7月に入って「最期の場面にふさわしい容貌となるように、安納な範囲で配慮を」と整容についてガイドラインを出してはいるが、いまだに服の着せ替えもなく、髪の毛が整えられるわけでもなく、医療器具も付けたままの状態になってしまうケースさえある。
感染者の遺体は、全体をすっぽり覆う非透過性納体袋に収容・密閉、表面を消毒した後に棺に納められる。このような処置がされていれば特別な感染防止策は不要とされているものの、新型コロナウイルスはまだ解明されていない点が多く、慎重に対応せざるを得ないという理由で、棺の隙間をすべて目張りすることを受け入れ条件とする火葬場も少なくない。中には棺の周りをさらに幾重にもラッピングすることを受け入れ条件としている火葬場もある。そのためか、棺に納める際に保冷処置が必要であるにもかかわらず、ドライアイスを当てて防腐処置が施されていることも少ない。
家族は最期に立ち会うことはおろか、面会することも許されずに故人は火葬場へ向かうことになる。亡くなった事実を受け入れる手段は、死亡診断書等の書面と、手元に還される遺骨しかない。
病院で亡くなった場合、身だしなみを整えた状態で葬祭業者にバトンタッチされるのだが、新型コロナで亡くなった方の遺体については、基本的には何もされない。厚生労働省では7月に入って「最期の場面にふさわしい容貌となるように、安納な範囲で配慮を」と整容についてガイドラインを出してはいるが、いまだに服の着せ替えもなく、髪の毛が整えられるわけでもなく、医療器具も付けたままの状態になってしまうケースさえある。
感染者の遺体は、全体をすっぽり覆う非透過性納体袋に収容・密閉、表面を消毒した後に棺に納められる。このような処置がされていれば特別な感染防止策は不要とされているものの、新型コロナウイルスはまだ解明されていない点が多く、慎重に対応せざるを得ないという理由で、棺の隙間をすべて目張りすることを受け入れ条件とする火葬場も少なくない。中には棺の周りをさらに幾重にもラッピングすることを受け入れ条件としている火葬場もある。そのためか、棺に納める際に保冷処置が必要であるにもかかわらず、ドライアイスを当てて防腐処置が施されていることも少ない。
家族は最期に立ち会うことはおろか、面会することも許されずに故人は火葬場へ向かうことになる。亡くなった事実を受け入れる手段は、死亡診断書等の書面と、手元に還される遺骨しかない。