ゲーム人口は増えているのになぜゲーム機が売れないのか『意図せざる戦い』を戦い抜く3つのポイント | 現役大家さん、現役投資家の生の声を聞かせます。

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週刊ダイヤモンドより http://diamond.jp/articles/-/12870
ゲーム人口は増えているのになぜゲーム機が売れなくなったか『意図せざる戦い』を戦い抜く3つのポイント・・早稲田大学ビジネススクール教授 内田和成

携帯の機能向上が任天堂の苦戦を招く
任天堂はかつてWiiやDSを投入することで、これまで若い男性がメインユーザーだったゲームの世界を女性や中高年も楽しめる世界に変えてしまった。そのためにゲーム人口は一気に広がった。電車の中でDSを使って脳トレをやっている中年女性、あるいはWiiを使って家族でスポーツゲームをやる人々が新しく誕生した市場である。

ところがせっかく自分たちが広げたゲーム機マーケットを、携帯電話に奪われてしまった。電車の中で携帯電話やスマートフォンを使ってゲームをやっている人は、年代性別を問わず多数存在する。以前だったら車中でDSを使っていた中年女性が今は携帯に向かってゲームをやっている。

ゲームをやる人口は増えているしゲームをやる時間も増えているのに、ゲーム機は売れなくなり、ソフトも売れない。代わりに儲かるのはモバゲー(DeNA)やGREEのようなケータイ電話専門のゲーム会社である。

携帯電話会社はドコモのような通信会社であれシャープのような携帯端末会社であれ、任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントに戦いを挑もうと思っているわけではない。自分たちの通信ビジネスあるいは端末ビジネスをより便利に、あるいは競争相手に対して差別化するために、いろいろな機能を付け加えているだけなのである。その結果がゲーム機業界を苦境に陥れる。なんとも皮肉な話と言える。

他にも携帯が壊しつつある業界は多数存在する。たとえば、腕時計業界。昔はビジネスパーソンには腕時計が必需品だったが、今は携帯で時計機能を代用すれば十分とばかりに、腕時計を持たない若者が増えている。

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カメラ業界もそうかも知れない。携帯カメラがどんどん高性能化して、画素数だけならデジカメ並みだ。そうなるとデジカメをわざわざ持ち歩かずに、携帯のカメラ機能で十分と考える人も増えている。

先日も教え子の結婚披露宴に出席したのだが、そこで良く行われるウエディングケーキへの入刀。司会の人が「夫婦最初の共同作業、カメラをお持ちの方は前の方にお進み下さい」とアナウンスすると、なんと参加者の大半が前の方に進み出た。

しかもその3分の2が携帯カメラである。座ったままの私はウエディングケーキ入刀が全く見えないほどである。以前ならば司会者が2度3度と促して、ようやく5~6名が前の方に出て行くというのが普通だったのが、今や1億総カメラマン時代である。これも携帯のなせる技と言える。

不動産業界でも似たような脅威にさらされる可能性がある。例えば、PCや携帯で不動産の販売情報や賃貸情報を手に入れようと思えば、あっけにとられるくらい簡単である。単に物件の情報だけでなく、間取りや写真まで揃っているのは普通になり、中には3Dで物件の様子が見られるものもある。

もちろん不動産会社が情報として提供しているのもあるが、今後は携帯電話会社やポータル会社が、サービスとして展開する可能性も高い。そうなると不動産会社は単なる契約手続きが仕事になり、手数料が取りにくくなって大打撃となるかもしれない。

いずれも脅威を与えている側は、他業界をつぶそうとしているわけではない。自分たちのビジネスの魅力を増そうとしているだけだ。それが結果的に他業界を浸食することになる。攻めている意思がない分、余計たちが悪いといえる。


地図会社「ゼンリン」は、いかにして意図せざる敵と戦ったか
それでは意図せざる敵と意図せざる戦いをする場合はどうしたら良いのだろうか。一つの考え方を提示する。

1)明らかにゲームのルールが違う(同じ土俵で戦っていない)。したがって、
2)彼らのゲームのルールすなわち土俵を理解すること。そして
3)正面から戦っても無理なので、棲み分けの道を探すこと。

 である。

具体例で説明しよう。

地図会社のゼンリンの戦い方が参考になる。ゼンリンは元々紙の住宅地図メーカーであったが、その地図情報を電子化した段階で電子地図も開発し、PC用に独自の地図サービスをDVDなどで提供するようになった。ところが、PCのポータルサイトが地図を無料で提供するにつれ彼らの数千円もする高額な地図は売れなくなってしまった。当然のことである。

そこでゼンリンがやったことは、地図の値段を下げて無料の地図に対抗することではなく、自分たちの地図の価値を認めてくれるプレーヤーに売ることにしたのである。それがグーグルだったり、他のポータルサイトである。

もちろん消費者に直接売る方が1枚当たりに換算すれば高く売れるかも知れないが、ポータル上の情報はただと思っている消費者に、地図の価値を認めさせ、価格をつけて売るのは至難の業である。それなら、まとめてポータルサイトに販売した方が手間がかからず量が稼げる。

もちろん、総売上はあまり大きくならないかも知れないが、背に腹は代えられぬ。別の見方をすれば、電子地図の小売りを諦めて、卸売りに徹したと言うことも出来る。彼らのカーナビ用の地図も、全く同じビジネスモデルとなっている。消費者に直接売るのではなく、カーナビメーカーに売ることで、売上を上げている。

前述の3つのポイントで整理すれば、1)ポータルサイトやカーナビメーカーは地図で稼ぐつもりはない。2)彼らが売りたいものあるいは提供したいものは、ポータルサイトの場合はより便利なサービス、カーナビメーカーの場合は、カーナビ機器ということになる。3)したがってゼンリンとしては、消費者相手に価格を下げても、ただで提供される、あるいはハードにただでついてくる地図とは勝負にならない。そこで大本のポータルサイトやカーナビメーカーに対して、彼らの競争優位の元となる地図情報を提供することで、金を稼ぐモデルに変更するという整理になる。

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同じ土俵に乗らず土俵を変えることが肝要
任天堂WiiのソフトであるWii Fitが、フィットネスクラブの顧客を奪ったのではないかと言われたことがある。実際にかなりの数の顧客が移ったのかも知れない。それに対して、フィットネスクラブが低価格戦略で対抗しようとしてもうまくいかない。月々1000円にしてようやく対抗できるか出来ないかであるから、まず勝ち目がない。

それより、例えば女性にとってフィットネスクラブが行きにくかったり、続かなかったりする理由は何かを考えて、そちらに手を打つ方がよほどWii Fitに対抗できるのではないか。

それは、男性の視線が嫌だったり、時間が自由に変更できないことだったり、あるいはトレーナーがきちんと見てくれないことかも知れない。そうした部分でWii Fitと戦うとなれば、戦い方は出てくる。

例えば女性専用小型フィットネスクラブ「カーブス」なら、女性客が他人を気にせず、エクササイズに励むことが出来る。あるいは専用トレーナーが、顧客と二人三脚で体力作りやダイエットを指導してくれるクラブなら、高い価格でも顧客が来てくれるかも知れない。このように土俵を変えて戦うことが肝要である。


さすがと感じるKindleが電子書籍ビジネス
別の例を挙げてみよう。若者に人気の漫画喫茶だが、若いビジネスパーソンが宿泊代を浮かすためにビジネスホテルではなく、漫画喫茶に一晩泊まるケースが増えているという。これも漫画喫茶がホテル客を奪おうと考えたからではなく、自社の顧客により快適な場所とサービスを提供しているうちに、宿泊してもさほど不自由がなくなってしまったためであろう。

したがって、このケースでもビジネスホテルが価格を下げて漫画喫茶に対抗しようとするのは愚かなことで、逆立ちしても1500円から2000円の価格を提供することは出来ない。

そうであるならば、ビジネスホテル側も漫画喫茶には決して出来ないサービスを提供することで、顧客をつなぎ止めるべきである。その一例としては、ビジネスホテルで一番大切と信じる快適な睡眠にフォーカスして、他のサービスは極力廃止した「スーパーホテル」が挙げられる。どうせ泊まるだけなら、眠るところと朝食だけで十分という出張者に人気だ。

これらの例以外にもアメリカではアマゾンのKindleが電子書籍として人気を集めているが、Kindleで購入した書籍を対抗馬のiPhoneでも読めるようにしてある所などは、さすがと感心した。要するに端末のビジネスとしてKindleを位置づけるのではなく、電子書籍販売並びに購入した本を、快適に読んでもらうためのビジネスとして位置づけているわけだ。


決断なき対症療法は死を招く可能性が高い
このように見てくると、自分たちの事業を直接・間接に脅かす新しいタイプの競争相手が現れた場合の戦い方は簡単ではないし、単純でもない。なぜならば、従来の競争戦略がそのままでは通用しないからである。

多くの場合はビジネスモデルを変えざるを得ないことになる。時には痛みを伴う変革となろう。経営者の決断が求められる。しかし、そうした決断なしでの対症療法では、死を招く可能性が高い。何とも難しい時代になったものだ。


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