通っている教室に、お仲間が増えました。お隣の県から越して来られたという女性は、先生と何かのイベントで出会って、教室に通ってみようとかなと思ったそうです。今日は、その女性のシニアライフについてのお話です。
帰りに駅までご一緒したときに、自分語りをされて、なんて素敵なシニア女性なんでしょうと思い、ぜひご自分の将来を考える参考にしていただけたらと思ったのです。
・数年前、夫を亡くし、一人暮らしをしていた
・長年、販売の仕事に従事
・今回の転居を機に仕事を引退
・引っ越し前はご近所と親しく付き合っていた
・友人たちからの差し入れで、昼も夜も食事を作らず済むことも
・転居のことでは、ご近所さんたちを驚かせてしまった
・現在の住まいはマンションで、娘夫婦とスープの冷めない距離
・マンションは娘夫婦が購入し(夫婦の所有)、母親に貸す形
・夫と暮らした前の自宅は売却
・娘夫婦に家賃の支払いを申し出るも必要ないと言われる
・神奈川で趣味と友達作りを始める
娘さん夫婦がマンションを用意してくれたなんて、羨ましいですね。
たまに人気の出た芸能人が、親に家をプレゼントした、なんて話をしていますが、普通はなかなか出来ることではありません。
子育て中のアラフォー世代といえば、経済的に自分たちの事で精一杯というご家庭が多いのでは。月々の生活費、自分の住宅ローンの返済、子どもの現在の教育費、将来の教育費の準備などなど。70代の親の方が子の家庭へ援助するイメージがあります。
女性は前の自宅を売却したので、マンションの家賃を支払いたいと申し出た時、娘さん、何と返したと思いますか?
「そのお金は、将来介護が必要になった時のために取っておいて。」と言ったそうです。
先の先まで見据えていて、出来た娘さんです。きっと父親を亡くし、母親が一人暮らしになった時から、娘さんは考えてきたのでしょうね。
この親子の関係性と平穏な暮らしは、親の方も素直に受け入れる姿勢があったからこそ、成り立つシニアライフになります。親子揃って、素晴らしい終活力です。
「親しい友人たちと離れて、何で今更、知っている人が居ない場所で暮らさなきゃいけないの?」
そんな受け止めをしつつ、ここへ移ってきても、楽しい暮らしにはできなはず。
娘の提案を断って、前の一人暮らしに留まるにしても、神奈川に移って移ってくるにしても、そこに自分の本心と矛盾があってはダメなわけです。女性はきちんと気持ちの整理をして、新しい暮らしを始めていました。
「だから私は、今は好きな事だけして過ごせるの。趣味を持って、友達も作りたいと思ってます。」と笑顔で話してくれました。
友達作りも目標なので、明るくてとても話しやすい雰囲気です。教室に来る人の中には、趣味の上達のみが目的で、鎧を着て、先生以外の人とは、なるべく距離を置く人もいますから。
たまに、孫娘さんの食事を作って欲しいと頼まれるとかで、家族の中で役割が適度にあるのも、お幸せそう。
元気なうちに転居してきたからこそ、新しい場所で色んな希望や可能性を持てますね。
ご家族への感謝を言葉にし、神奈川での新生活を楽しもうと意欲的にスタートしている姿が素敵で印象的です。
ここまで恵まれていなくても、自分の状況なりに、準備をしていくことはできますから、自分らしいシニア生活を目指せたらと思います。
そしてこの女性の場合でも、心の在り方は大切だと感じました。
お金をかけて、見栄を張ったSNS投稿を続けている私と同年代の方々は、果たして10年後、どんなシニアライフを送っているのでしょう・・・ふと、そんな事を思ったりしました。
私が見習うべきは、力を示す事を生きがいとせず、しなやかな心で日々を楽しむこと。良いお手本となる人と出会うことができました。
皆さんも参考になさって、目指すシニアライフを考えてみてください。まずは、考えることからです。
応援をして下さる方は、バナーのクリックをお願いします。
↓
↓