終活フェスタ 2016 in 東京 = 知る part2 = | 相続こころの整理術

相続こころの整理術

相続について知りたいけれど、落としどころの決まっている業者の説明会が苦手、士業への相談も敷居が高いという方に向けて、相続人に寄り添いながら、人生の問題として相続問題に向かい合います。終活で日々の暮らしを大切に、自分らしく生きることを目指します。

前回に引き続き、“知る”をテーマに私がフェスタで得た情報をご紹介します。


“終活フェスタ”ですので、出展のリストを見ると大体の予想はつくものです。具体的に想い浮かばなくても、「何かシニア向けの新しいサービスを開始したのかしら。」程度の予測をすることは出来ます。


しかし今回、名前を見て、なぜ終活フェスタに参加??と全く内容の予測がつかなかった団体がありました。
それは・・。


【国境なき医師団日本】です。


       


しかし実際に行ってみると、その目的はすぐに分かりました。
遺贈による寄付を募っていたのです。


       


納得しました!!


以前、どの記事で書いたか忘れましたが、国庫に帰属する遺産の額は、毎年およそ200億円にも及んでいることをお伝えしたことがあります。


相続人のいないおひとり様は、自分事としてはどんな感想を持たれたでしょうか。もったいない、と感じた人は、やはり遺言書を書くことをお勧めしたいのです。


おひとり様だけではありません。全てを相続人に譲るのではなく、他の人・団体に感謝の想いを形に残してもいいわけです。私にもそういう気持ちがあります。


社会への恩返しと言いますか、何か最期にも役に立ちたい、と思う人はいると思います。


臓器移植や献体といった事もそうでしょうし、この遺贈による寄付もまた、自分の希望をハッキリ持った人が準備出来ることです。


担当の方々と名刺交換をして、パンフレットを戴いてきました。それによると、

   3万円   雨露しのぐシェルター資材75人分
   5万円   1000人にマラリア感染の検査
  10万円   3000食の栄養治療食
          基礎医療セット(4か月分)1000人に提供
 100万円   手術用の麻酔340回分
1000万円   外科用移動式手術台5台

こんな形で役立てられているそうです。


寄付の受け付けは今までも同じ。活動資金は、約9割は民間からの寄付でまかなっているそうです。


これからは遺贈による寄付への呼びかけを積極的に行っていく、という事で、終活フェスタへの参加へとなったとのこと。


帰宅して資料をよく見てみると、お香典による寄付の形も紹介されていました。こちらは遺族にも出来ることになりますね。

       


寄付というと、ぼんやりと母校への寄付などが頭に浮かんでいましたが、それはそれでいいのですが、やはりそれは「私がお世話になったところ」という「個」の域でのこと。

       


もっと大きな視野でも、次の世代・次の命に人としての想いを伝えたいと思っている人には、こういった所への寄付を加えてみてもいいのでは。私たち人は「公」への貢献という欲も持ち合わせている社会的な存在です。


「積極的に」ということで、国境なき医師団日本HPにて説明があり、詳細を知ることが出来ます。 ⇒ こちら
自らアピールしてくれなければ、普段そんな発想がない者には知る機会はありません。フェスタ参加への勇気に拍手ですね。


こういった事に出会うと、意識的に生きる、ということを改めて思います。相続というキーワードを出すと、「財産の話なんか」と嫌な感じのイメージを持っている人がいますが、その人の頭の中がそうだから、とも言えます。


最期の最期まで、自分の生きた証を、どんな表し方でもできる事を知って戴きたいですし、また今の生き方や自分の姿、自分の思考に気づくことでもあり、それが終活であり、相続の本質なのだと思っています。



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