夫のデートの誘いが映画『後妻業の女』 | 相続こころの整理術

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相続について知りたいけれど、落としどころの決まっている業者の説明会が苦手、士業への相談も敷居が高いという方に向けて、相続人に寄り添いながら、人生の問題として相続問題に向かい合います。終活で日々の暮らしを大切に、自分らしく生きることを目指します。

原作『後妻業』の本を持っていた夫の誘いで、映画『後妻業の女』を観てきました。夫婦割で。

       

高齢者の婚活でキーポイントとなっている「結婚相談所」を舞台に、後妻と9番目の夫とその家族の相続問題を描いた娯楽映画です。


実際に結婚相談所へ取材したライターさんの映画チラシによると、高齢者の結婚で、相手に求めるものは・・
 男性 = 情、色、身の回りの世話
 女性 = カネ、家


そんな風に書かれていると、かなり割り切った感じですが、男性は仕事を退くと関わる人が極端に減り、話し相手のいない寂しさを味わいます。目の前に笑顔で元気を与えてくれる存在が居てくれたら、という心情は確かに納得です。


女性の「家もカネもない男なんて論外よ!今より生活レベルが上がらないなら、一人の方がよっぽどマシね」という理屈も、夫の世話・介護を覚悟の結婚では納得。(;^_^A

       


あらすじについては書きませんが、映画の中にお役立ち情報がありました!


自筆証書遺言書を見つけた場面でのこと。封筒に「開けるな」の張り紙。自筆証書遺言書は、家庭裁判所での検認作業が必要ですので、見つけた時に開封されないよう、こんな風にメモを付けて保管しておくと良いでしょう。


感想としては、9番目の夫の子たちが、自分たちにも責任があったのでは、と反省するセリフが出てくるのですが、私は個人的に、子が大きな責任を感じることはない、と思っています。


それは、結婚に望むものは、子や孫から与えられる幸せとは違うからです。どんなに頑張って親孝行をしても、配偶者の代わりにはなれません。それなりの金額を払って結婚相談所に登録するほど、本人が望んだということ。かと言って、財産目当ての女性に引っかかっていい、ということではありませんが、女性から仕掛けられたら(狙われたら?)、相手が善意か悪意かを判断するのは難しいと思います。


以前、専門家による高齢者の恋愛についての話を聞きましたが、前頭葉が衰えていると、恋愛についても暴走しやすくなってしまうとのことでした。チラシでは“色ボケ爺”と表現されていましたが💦、社会的地位を築いた人がそうなってしまう場面も出てきました。


色々な手口で後妻に命を狙われた夫たち。
この映画で少しは教訓を得たのかしらと夫に聞いてみたら、「気をつけるだろうけど、結局男は目の前のことで動いてしまうのでは。」と、やはり情けない返事でした。


ということで、以前、この作品の公開予告記事を書いた時には、高齢者男性に注意を呼びかけたのですが、今回は長年連れ添った妻たちへ呼びかけることに致します。


専業主婦でも実家からの相続を受けて、あるいは親の生命保険金を受け取って、ある程度まとまった財産を持っている場合があります。相続はこれからです、という方もいると思いますが、50代くらいですと、団塊世代よりもきょうだいの数が少なく、相続する割合もその分多くなります。


その財産が、夫を経由すればどうなってしまうか分からない、ということで、子やその他相続人がいる場合、夫とのバランスを考えて、専業主婦でも遺言書を書く意味は大いにあると思います!! 仕事で収入のある妻はなお更です。


今、配偶者の相続割合を増やす検討がされていることもあり、それも気になるところです。


犯罪を侵さなくても、晩年の寂しい時期に男性に近づき、大きな遺産を受け取った有名人の後妻さんたちの相続が報道されることがあります。財産目当てではないと言ってはいても(?)、子の住む家まで後妻さんが相続してしまう、という現実もある様です。


いずれにしても相続については、知っている人・知らない人、考えている人・考えない人、何もしない人・実行する人では、その後に起こることは当然変わってきます。


最後になりますが、カーディガンを持参したものの、段々と冷えてきましたので、念のため入場時にひざ掛けを借りておいて正解でした。

       

閉鎖された空間で2時間と長いので、シニアにはお勧めです。

       

腕が寒ければ肩からかけてもいいですし、畳んだまま腰に当てればクッションにもなりますよ。目立たない所にあったりしますので、入場時に確認してみて下さい。



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