サッカーのドナースポーツは、フットサルが代表格とされています。プレー中の知覚、動作周囲の選手との協調がサッカーと類似しているだけでなく、より狭いコートでより小さいボールを使ってプレーするため、ボールコントロールの能力を向上させやすいという利点があります。さらには、あらゆるアフォーダンスの視覚探索活動(パスやシュートコースを探す、1対1での攻撃・守備の機会を探す、サポートやカバーリングのスペースを探すなど)が、最大で3倍程度多く促されると報告されています。実際に有名なサッカープレイヤーの多くがフットサル経験者という事実からも、ドナーとしての効果がわかります。

 

以上は、「エコロジカル・アプローチ」(上田文也著)からの抜粋です(エコロジカル・アプローチとは、最新の「運動学習・スキル習得」理論のこと)。

 

新しいこと(練習や動作)を行うと、脳が活性化されます。ざっくりとした説明になりますが…脳と体は密接に結びついている為、脳が活性化されると、スキルアップ(体をスムーズに動かすこと)に繋がっていくと言われています。凄く簡単にいうと、「エコロジカル・アプローチ」という本は、そういったことについて書かれています。

 

そうして、成長期にあらゆるスポーツを行っておくこと、運動能力を多角的に刺激を与えることができます。つまりは、サッカーの技術を成長させたいが為に、サッカーばかりやってしまうと、逆に頭打ちになってしまうことが多々あります。そういう時に、他のスポーツを行うことが、意味を成すことがあります。中でも、ドナースポーツと言われる似通ったスポーツ(サッカーとフットサルの様な)がより効果的であると言われています(散々探しても探しものが見つからなかったのに、探すのをやめた時に、なぜか見つかったりすることと似ている様な気がしています。エビデンスはありませんが!)

 

更にいうと、同じことばかり行っていることの弊害として、燃え尽き症候群や怪我に悩まされるという問題も出てきます。そう考えていくと、成長期においては、スポーツだけでなく、家族と過ごす時間や山へ行き自然に触れたりすることも大事なことの様に思います。結局は、バランス良く生活することが、健全な姿の様に感じます。もちろん時間は限られているので、そのバランス良く、というのが難しいというとは思うのですが…

 

1つのスポーツしかやる時間がない子も多々いると思いますが、当アカデミーでは、その中で最大限効果を出せる様、多様な練習メニューを行う様にしています。新しい練習メニューを行ったりすると、ルール説明やルールを把握するまでに時間を要したりするというデメリットがありますが、それを補って余りある程の効果があります(もちろんそれが全てではありませんし、バランスが大事ということは言うまでもありません)。我々は、そうして少しでも脳に刺激を入れていきたいと考えています。

 

以上です。

少し間が空いてしまいましたが、また書かせて頂きます。

それではまた!