「『明日は何とか勝ってやろう』と前日の夜から朝のミニゲームを楽しみにしていました。『遊び』ですから何のプレッシャーもありません。ただ純粋に楽しむ。朝のミニゲームがあるので、起きるのも全然辛くなかったそうです。その体験から、「サッカーは楽しい」という考え方が根づいたようです。中学や高校の部活で、あるいはプロになってからも、苦しい練習や理不尽なことはたくさんあったと思いますが、『サッカーは楽しい』という遠藤の姿勢は一貫していました。」

 

「練習がない日は、兄と近所の友人と4人くらいで暗くなるまで公園でボールを蹴っていたことも多かったそうです。こうした子供時代のサッカーを通じての楽しい思い出は、とても大きな財産になります。」

 

「マネ選手の原点はストリート・サッカーでした。ここでもやはり、『遊び』が原点だったのです。日本の子供たちは『サッカーを習っている』と言います。(中略)ですが、本来サッカーは遊びです。遊びの中で培われる発想力や運動能力には『習い事』にはない何かがあるような気がします。」

 

これらは、「プロサッカー選手を目指す子供の親が知っておくべきこと」という西部謙司さんの著書からの抜粋です。

一つ目は、日本代表やガンバ大阪等で活躍した遠藤選手。二つ目は、同じく日本代表やプレミアリーグ等でも活躍した岡崎選手。三つ目は、セネガル代表やリバプールで活躍しているサディオ・マネ選手について書かれていたものです。

 

こうしたトップオブトップで活躍する選手たちも、やはり原点は「遊び」であり「楽しむこと」であることがわかると思います。

人は楽しいと感じると、時間を忘れ、のめり込んでいくものです。

努力をしなければ、成長も成功もできない、というのは確かにそうだと思うのですが、上手く「楽しむ」ことができれば、努力を努力とも思わなくなるぐらい頑張れるものなのです。

 

そういう経験は、何もフットサルやサッカーだけの経験にとどまらず、あらゆることに応用されていきます。

楽しくなると、寝食を忘れる程、没頭する経験は誰にでもあると思いますが、それは勉強や仕事等にも通づるものだと思います。

そういう「コツ」の様なもの、あるいは成功体験と言える様なものを子供のうちに体感しておくことは、成長していく上でとても大事なことの様に思っています。

 

当アカデミーでは、そういう思いを大切にしながら指導をしてきたつもりです。

それが少しでも伝わっていれば、嬉しいです。

本日は最終日ということもあり、複数の親御様とお話をさせて頂いたのですが。「楽しくプレーさせてもらいました」という声を多数聞かせて頂くことができ、それが何より嬉しく、充実感を感じさせてくれるものでした。

お話ししてくださった方々、本当にありがとうございました!

 

最後に。指導者が一緒になって楽しんでいる姿を見れば、その気持ちは子供たちにも自然と広がっていくものだと思い、日々子供と一緒になってプレーしてきました。我々が、子供たちと一緒に遊んでいる様に見える時もあったかもしれませんが、それは意図的であったことをこの場を借りて弁明させてください(私もナベコーチも体力的にはギリギリでした…)。まあ実際のところ、本当に楽しんでいたのも確かですが(笑)。そして毎回、子供たちから元気ももらっていました。そう考えると、素敵な仕事なんだと改めて感じた次第です。

 

ということで4年間、本当にありがとうございました。楽しく指導をさせて頂き、心から感謝しています。またお会いできる日を楽しみにしています!それではまた!