「晴れの日は枝が伸びる。雨の日は根が伸びる」

 

これは、実業家の福島正伸さんの言葉です。

思わず、膝を叩きたくなる様な、見事な表現ですね。

 

物事には様々な側面があり、見方によって、プラスになったりマイナスになったりするものです。

それさえ理解できていれば、多少のことでは、大崩れはせず、前に進んでいけるのではないでしょうか。

 

自分も失敗ばかりの人生ですが(笑)、それを理解しているので、苦しい経験があっても、途中で投げ出したり、諦めたりするということは、まずありません。

もちろん、落ち込んだり、悲しみを感じたりすることは、人間なので、当然あります。

しかし、それが致命傷になり、立ち直れなくなるということは、ほとんどないのです。

 

 

「人間には伸びる時期があり、休止する時期があり、また伸びる時期があると思うんです。僕にとっての20代はほんとにじっと我慢する10年間でした。その時に経験したことって、あとになって随分役に立っています」

 

というのは、作家の村上春樹さんの言葉です。

彼は30歳を過ぎてから、作家になりました。

そのことからも、20代の苦楽が、いかに彼という人間を形成し、成熟させていったかは、容易に想像できます。

まあもっとも、右肩上がりに進まないのが人生ですしね。

 

 

我々コーチ陣は普段から子供達を傷をつけない様、気を使って接しています。

しかし、その中には、「不可避の傷」というものもある、ということも理解してほしいと思っています。

 

仲間や相手の選手に文句を言われたりすることも、それに含めれています。

それが度を越えたり、言ってはいけない表現だったりすれば、もちろん注意します。

 

ただ、「こっちはフリーだったよ!」とか「点差を考えてプレーしろ!」とか、チームスポーツを行っていく以上、最低限必要な表現はやめさせる訳にもいきません(もちろん意図や言い方も絡んでくる話ので一概には言えないのですが…)。

慣れていない子供にとっては、時には傷を負うこともあるかもしれません。

しかし、そういう言葉にも負けずに打ち勝っていける様な、強い精神力を身につけていく方にフォーカスしていきたいと思っています。

もちろん、そのために、我々は励ましたりしながら、全力でサポートすることもセットになっている訳ですが。

 

しかしそういったことは、むしろ大人になり、実社会に出て行った時に、役に立つものだと思うのです。

こういう仲間との共同作業の場で、小さな免疫を少しずつでもつけていくことができれば、着実に打たれ強くなっていきます。

言うなれば、予防接種の様なものだと思って頂けたら、意味のあるものだと思えてくるのではないでしょうか。

 

つまり、子供たちを失敗から守ることにばかり躍起にならずに、失敗からいかに学ばせるか、励ましていけるか、の方が大事だと思っています。

ということで、これからも世間の荒波にも負けない強さを育める様、最大限指導していきたいと思いますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

それではまた!