今回は、練習のテーマについて、話を進めていきたいと思います。
その日、その月によって、もちろんテーマがあります。
 
そして、そのテーマを細分化すると、本当に沢山の項目が出てきます。
例えば、パス、コントロール、ボールキープ、運ぶドリブル、突破のドリブル、シュート、フェイント等々…
パスひとつとってもインサイド、アウトサイド、インフロント…と更に細分化される程、多岐に渡るのです。
 
よって、技術的な面は優先順位が高いものから順に行っていくしかありません。
とは言え、一つずつテーマをこなしていくだけでは、最後のテーマに辿り着くまでに、あっという間に時は過ぎ去ってしまいます。
なので、我々は一つか二つのテーマを挙げつつも、あらゆることを「暗に」触れられる様に心がけています。
 
例えば、わかりやすいところでは、ゲームの時間を長くするのも、そういった理由です。
なぜなら、ゲームの中にはあらゆる技術が含まれている上、より実戦的な練習になるからです。
また、ゲームであってもコーチが介入(指導)することが可能な為、より効率的だと考えています。
 
そして、伝え方にも、フリーズ(ゲーム中に止めて話す)、シンクロ(プレーを止めずに外から声がけをする)、ミーティング(一度集合させて話をする)と主に三種類のコーチングがあり、それぞれを使い分ける様に心がけています。
 
テーマを伝える場合は、その事象が起こった時にフリーズをして話をした方が好ましく、テーマ及びテーマ以外のことを伝える場合には、シンクロコーチングが適していることが多いのです(実際はもう少し複雑なのですが…)。
テーマを大事にしつつも、あらゆる要素に「自然と触れていく」ことが大事であると考えています。
 
ちなみにですが、我々コーチがゲームに参加することが多いのは、その時のテーマの見本を見せつつも、問題が起こった時にどう解決するかを見てもらう為でもあります。
子供たちは言語等と同様、どういったプレーをすべきか自然体で、感覚的に感じていくことで上達していくものだと考えています。
 
ブラジルの少年たちは、大人と一緒にプレーする機会が多々あり、そこで日々効果的なプレーや解決策を学んでいっています。
指導法自体は若干遅れをとっている(賛否両論あります)と言われているブラジルですが、彼らにしかない土壌があり、フットボール王国ならではの秘訣がそこに隠されている様に思います。
 
ということで、我々は良いとこ取りで、指導をしていきたいと思っています。
質問、反論等ありましたら、お気軽にお申し付けください。
それではまた!