みなさん。塗装って安けりゃいいって考え誰しもが持っていますよね!
私もそうです 笑
安いものが良いと以前の価値観では思っていました。
ほんと、価値観や
お住みになる年数によっても変わりますが。。。
塗装をお考えの方は、しっかりと担当営業マンにしっかり聞くことが大切なんです。
大きく分けると5あります。
①塗装前に下地処理・洗浄がしっかりとできていない
②下塗り(下地塗り)が適切にできていない
③塗装と塗装の間の乾燥時間が間違っている
④下地と塗料の相性が悪かった
⑤下地が想定外に劣化していた
こんなことはありませんか?
塗膜の剥離が起きる根本的な原因は
下地と塗膜が密着・定着ができていないことによる劣化です。
主な原因がありますので、順を追ってご説明致します。
【①】塗装前の下地処理・洗浄がしっかりできていない
外の空気や雨や風にさらされている外壁には、劣化した塗膜が残っていたり、苔やカビ・錆び、その他多くの不純物が付着していたりします。
どんなに良い塗料を使っていても、浮きや剥離の起きた劣化の激しい塗膜や苔・かびなどの不純物がある状態で上から塗装をすると塗料が定着せずに、塗装の剥離原因になります。
塗装をする前には、これらの劣化した塗膜を処理したり、不純物を徹底的に落とすことが重要です。
弊社では苔・カビなどが繁殖している場合は特に要注意です。
カビ菌やコケの発生している外壁には、外壁や屋根にカビ菌の根が繁殖しており、通常の水を使っての洗浄だと根本取れない場合があります。
どのような洗浄工程を行うかによって、大きく変わってきますので注意が必要です。
【②】下塗り(下地塗り)が適切にできていない
二つ目は、「下塗りが適切にできていない(または省いている=値引き等で施工する場合)ことに起因した塗装の剥離」です。
外壁塗装は、劣化した塗膜の剥離したり、高圧洗浄などで不純物を洗い落とした後、
下地処理(1種ケレン作業~3種ケレン作業)を行い、
下塗り→中塗り→上塗りと通常3回の塗装の工程を行います。
この中で「下塗り」は、プライマー やシーラー ・錆止めといった下塗り用の塗料を使い、
中塗りや上塗りで行う塗料との接着効果を高める効果があります。
ですから、この下塗り剤が不適切に使われていたり下塗りが省略されていたりすると、塗装が剥がれる原因になります。
※下塗り塗料はメーカーで指定されています※(気候(温度・湿度・風向によって変わることもあります。))
通常、下塗り塗料は外壁や上塗りで利用する塗料によって製品が指定されています。(独自で開発している場合もあります)
下記は塗料メーカーのカタログです。カタログの見方が塗装工事において重要ですので、参考までに見方をご紹介します。
上記は通常使用の場合に関する記述ですが、推奨する下塗り塗料が(メーカー・施工店)から指定されます。
上記例では、「①モルタル・コンクリート系はニッペパーフェクトフィラー」
「②窯業系サイディングボード・ALCパネル系はニッペパフェクトサーフ」と分類されています。
※上記の各数値は、すべて標準のものです。被塗物(ひとぶつ:外壁の塗装の目的の対象物・材質の状態・部位の劣化状態)形状・素地の状態・気象条件、施工条件によりそれぞれ多少の幅が生じることがあります。
※カタログに記載されている内容は一般的な環境下での施工を想定して記載されております。特別な環境が想定手される施工現場・部位に塗装される場合は、事前に必ず当社営業までご相談いただきますようお願いします。
(ニッペパーフェクトトップーカタログより引用)
このように、条件によって適切な下地塗料を選択する必要があります。
この下塗り剤が不適切に使われていた、あるいは下塗りが省略されていたりすると、塗装が剥がれる原因になります。
【③】塗装と塗装の間の乾燥時間が間違っている
三つ目の原因は、「塗装と塗装の間の乾燥時間が間違っていることに起因した剥離」です。
塗料は、塗料(メーカー・施工店)で乾燥の推奨時間が指定されています。
これを無視して、人件費削減のために1日に「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3工程をやってしまったり、
逆に塗装の塗装の間の時間が開きすぎたりすると、塗膜がしっかりと形成されずに剥離の原因になります。
以下は先ほどのカタログの乾燥時間に関する記載です。
(出典:日本ペイント社パーフェクトトップのカタログ)
塗り重ね乾燥時間が表示されています。
上記カタログでは、外気23度の環境下において、下記の記載があります。
- モルタル、コンクリート系はニッペパーフェクトフィラーは、4時間以上の乾燥時間
- 窯業系サイディングボード、ALCパネル系はニッペパフェクトサーフは3時間以上の乾燥時間
乾燥時間は短すぎても長すぎても駄目でベストなタイミングで次の塗り工程を行う必要があります。
【④】下地と塗料の相性が悪い
4つ目の原因は、「下地と塗料の相性問題に起因した剥離」です。
外壁にもモルタル・サイディングなど様々な種類があります。中には外壁と利用している塗料の相性が悪いという相性問題もあります。
相性問題を回避するためには、事前に塗膜テスト(下地と塗装の相性テスト)(実績例に元ずく場合もあります)
を行うことで回避することができます(※ただしパッチテストも100%完全ではありません)。
※パッチテストとは、既存外壁・屋根に対して、色を乗せて結合するかどうか確認をとることです。
現場で起こる塗料と下地の相性問題はこちら↓
剥離テスト(パッチテスト)を行って、付着が確認してからの出来事です。
高圧洗浄~下地塗料の工事が始まって外壁塗料に小さな異変が起き出しました。
下塗りが小さく膨れてきだしたのです。その結果、下塗りが捲れる場所とまったく捲れない場所があることがありました。
下塗りの段階で多量の水分を含むと。。。小さな水疱がポツポツと出来てきます。
突然塗装が浮き出す浮き出すー強制剥離の様子
施工手順もパッチテストの結果も良好でしたが、突然の水疱や塗装のウキが起こりました。
経年劣化によるチョーキングが出ているところとまったく出ていないところとがありましたが、同じ外壁でも、時間差で塗料の剥離が起こることがあります。
超耐久の影響なのか?
当時の塗料の攪拌不足による(施工不良)なのか?
いろいろな原因は考えられますが、塗り替えだけではなく外装リフォーム(下地からの補修)も必要な場合もあります。
【⑤】下地が想定外に劣化していた
最後にご紹介する原因は「外壁が想定外に劣化していたことによる剥離」です。
劣化している外壁に無理に上から塗装をしても、再び塗装が剥がれてくることがあります。
上記例では、一見外壁塗装では異変がないようにに見えていますが、いざ下地を詳しく診断してみると、内部でひび割れや剥がれが多数カ所出てきました。
このような場合は下地からの補修・リフォームが必要です。
以上、ここでは塗装が剥離する原因についてあげました。
この他にも塗料メーカーが指定する以上に塗料を希釈したり、メーカーの塗装仕様からはずれた塗布量で塗装しているなど、
誤ったやり方をすれば塗装品質は悪くなってしまうため注意が必要です。
まとめ 外壁塗装が剥がれる原因について
まとめです。今回は、外壁塗装が剥がれる原因について、下記の5つの原因についてご紹介しました。
①塗装前に下地処理・洗浄がしっかりとできていない
②下塗り(下地塗り)が適切にできていない
③塗装と塗装の間の乾燥時間が間違っている
④下地と塗料の相性が悪かった
⑤下地が想定外に劣化していた
塗料は食材と同じであくまで材料です。
たとえ高級塗料や超耐久の塗料を使って塗装を行っても、塗装の仕方次第で塗料の性能を発揮できるか否かは変わってくる
ことに留意しておきましょう。
外壁塗装だけではカバーできない進行した外壁劣化や損傷もトータルに対応できることが強みです。
ぜひ私にお任せください。
2級塗装技能士
掛川原(KAKEGAWARA)
直通TEL:080-3459-7780