ボーダレス | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

ボーダレス ぼくの船の国境線

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2015年11月 @ KAVC

殆どメイン四人での密室劇。
しかも台詞はあれど会話としての成立がほぼない。
それでラスト迄見事な緩急で運ぶストーリーテリング。
更にはきっちりとその背景が見えてくる作り。 

あの狭い空間に犇めくコミュニケーション不全が、人種や国境を越えた本来の人間の姿=無垢な赤ん坊で以って言葉や損得勘定を介さない関係性を生み、空虚な外側(戦場)が対象化されて行く。 


前半ほぼ台詞なく展開する主人公の男の子の日常がタフで素敵で、見てるこちら迄思わず背筋伸びる。
勿論あれは絵空事でも何でもなく、ありふれた現実の光景であろう。 


あの主人公が、コミュニケーション取れないながらも、その抜群のサヴァイヴ能力を(拒絶してた筈の)他者の為に活かして行く展開に目頭が熱くなるし、ふとその心に生まれた暖かい感情に戸惑う様は抱きしめたい! 


そんで、あの水面の写り込みを活かしての二人が打ち解ける様をさり気なく見せちゃう辺りの憎らしさ!

 

船の造形、引かれる国境線、塗る陣地…画の力が凄いな。
船内の撮影での照明も。
あと
予告見た時からゾクゾクしてた音響も堪らん!でしたよ。