ハッピーアワー | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

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2015年12月 @ 元町映画館


えーっと、長いほうの濱口竜介ではなくって『ハッピーアワー』全三部作一気観 @ 元町映画館でした!


第一部からして只事でない!と大興奮して、もう第二部だけスポイルしたって2015年屈指の傑作じゃん!と、合間の休憩毎に上り詰めてた。

恐るべし、濱口監督。


上映後には何と急遽な監督の来館舞台挨拶&サイン会もあり、握手もしてもらっちゃったよ!

 

そう言えば今作の元となったワークショップの募集は凄く惹かれてたんだよなぁ…
土日休日じゃない仕事なんで無理だった訳ですが、別の仕事だったのなら… 

そのワークショップから選ばれた素人のキャスト陣(しかもメインの四人がロカルノで最優秀女優賞!)、上映時間五時間越えと話題が話題を呼んでた今作ですが、ホント先行上映は神戸圏の映画好きの特権だったよねぇ~ 


さて、5時間17分の上映時間と言えども、三部構成に分かれてますし、群像劇ではあるものの入り組んだ編集はなされていないので、非常に入り込み易く・逃れ難き魅力(内面描写は複雑な迷宮なので)と、幅広く楽しめる作品だな。

 

兎に角、先ずその長さに圧倒されそうですが、よく大長編を褒める際に使用される“あっと言う間”な感触とは違い、凄く説得力のある長さだなと思いました。
終映後のQ&Aでもその辺りの指摘ありましたが、的確に応えてはった。 


あの劇中のワークショップや朗読劇~トークショーの長さの説得力たるや!ですよね。
あれが直後の打ち上げにダイレクトに響くし、後々の映画の主題をより強靭なものへとしていた。 


あと、やっぱ濱口監督作品は対話のシーンが素晴らしいなぁ。
あの切り返しのシャープさ!

駅のホームや電車、バス、そんでトンネルにもガッツポーズ!


神戸のロケーションも濱口監督の手に掛かれば、何と贅沢な時間が流れるのだろうかと。
神戸民でなくっても、殆ど解る様な場所ばかりだったのにね! 


あと、知ってる方々がおぉぉ!な出演してるのにも興奮。
聞いてはいたんだけど、吃驚するな、やっぱ。 


改めてKIITOとその周辺のスクリーンでの映えっぷりにも惚れ惚れ致しました。
好き好き大好きなKIITOです。 


それにしても一つ一つのエピソードが短編映画としても成立するかの様な強度持ってたよね。
あのワークショップや朗読会は当然ながら、好きだったのは麻雀からの流れや、あとあのバスでの会話だな。 


濱口監督ならではの会話劇の秀逸さも最高潮。
友情/愛情の強さ・脆さを揺さぶられる言葉の応酬。
そして全くの他人だからこそ発してしまえた言葉。
会話って怖い。そして面白い。 


最初の打ち上げとあの呼び出されたカフェでの会話ともう一回の打ち上げと。
いやはや凄い。
4➡︎3➡︎2と欠けて行ったものは何だったのか? 


今作長丁場なので三部構成をバラバラに観て行こうとスケジュール組んでいる方もいらっしゃるでしょうが、正直こんなの栞挟んで閉じる事なんて出来ないよ。
可能な限り一気観推奨! 


観た当日来館された濱口監督。
林館長との漫才みたいなやり取りも面白かったですが、やっぱ質疑応答が堪らんかったです!
どんな球来ても“適切に”打ち返して、納得で返球する印象。
観る度鳥肌。


今作にて2015年の邦画は女性四人組ってのがキーワードだったなぁと改めて確信。


あと、ちょっと淋しく感じたのは、今のJRのホームのベンチは向きが変わっちゃったから、あの引きの画が撮れなくなっちゃったなぁ…って事。

そうそう、お客さんとのQ&Aで、ある方が“金曜か土曜の深夜の3時ぐらいからやってるラジオの映画番組で知って観に来た”って仰られてて、シネマキネマじゃん!って(笑)。
監督も好きな番組ですと答えてました。


さてさて、元町映画館のお正月はこちらで幕開けです。
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