パリよ、永遠に | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

2015年3月 @ シネ・リーブル神戸

前作『シャトーブリアンからの手紙』では無慈悲な迄の戦争の姿を冷徹に見つめたフォルカー・シュレンドルフ監督の新作は、でも、それでも人を信じ、愛するのだよ。と言う彼の人柄が滲み出ている。


日本では前作から間髪入れずの公開なれど、実際はシュレンドルフには三年間の時間の経過があった訳で…

その辺りも踏まえつつ観たいところ。 


シュレンドルフ監督はドイツに生まれ、フランスで学んだ訳で、彼ならではのドイツとフランス、それぞれへの愛が、『シャトーブリアンからの手紙』と今作を作らせたのでしょう。
先ず何より、そこに人が生きていたのだ。それを前提に語られる戦争。


本作は元々は戯曲であり、その舞台版でも主演を務めたコンビがそのまま再登板してるそうで、見事な会話劇・密室劇が繰り広げられるのですが、そこは映画、例えば窓の外から射し込むパリの陽光が劇場に齎す説得力の捉え方なんて!


そして、息も詰まる緊張感の一方で、二人の手練れた口撃vs交渉は、時に洒脱さもあって今作を遠い歴史上のエピソードからグッとこちらへと引き寄せてくる。

ナポレオンとその愛人のお話、面白い。