ミラーズ・クロッシング | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

シネパス34/48本目『ミラーズ・クロッシング』

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2014年12月 @ 加古川イオンシネマ


もう何年振りに観たのだろう?
初期コーエン兄弟作品は完璧が過ぎて鼻につく感じがあって少し敬遠してた訳ですが、これと『バートン・フィンク』は大好きで、改めて観ても惚れ惚れ。 

アイルランド系とイタリア系のマフィアの抗争劇を軸にして、愛と嫉妬と友情と裏切りとが交差する。

初期コーエン兄弟作品にしては幾分シリアスなトーンが強いものの、当然彼等らしいユーモアもあるし、皮肉も効き捲り。 


憂い帯びた表情と、クールに決めつつもズッコケる性格のアンバランスさが魅力のガブリエル・バーン!
吸い込まれそうな程のクール・ビューティな美貌と、油断すると噛み殺されそうなデンジャラス・ビーストな肉体性のマーシャ・ゲイ・ハーデン! 

ジョン・タトゥーロやスティーヴ・ブシェミ、そしてジョン・ポリトも最高!
皆顔がええのよ。


所謂マフィア物であるし、お約束なシーンも満載なれど、そこはそれなコーエン兄弟で、独特の美学と、ジャンル映画への愛と嫉妬に貫かれている。

流麗なカメラワーク、間合い、編集での繋ぎ、音楽。その絶妙な外し方が酔い。 

あの組長襲撃時のかっちょ良過ぎて笑に迄突き抜けるカメラワークなんか堪らんよなぁー


あと、そうだ、組事務所での緑の配色綺麗だった。