オオカミは嘘をつく | Electronic Dolphin Eats Noise

Electronic Dolphin Eats Noise

空論上の九龍城

2014年12月 @ シネ・リーブル神戸


ルミナリえる前に無事到着。
じっくりことことし過ぎて、もうそろそろ飢えも限界やで!ってとこで投入される年季入ったスパイスが放ち捲る強烈なあの臭い!
そっから、エンディング迄はもう食べれません!な濃厚さに胸焼け… 

さてはて、この邦題はどうかと思うんだけど、古今東西の映画を並列に・等距離に楽しんで来た世代がいよいよ最前線に立ち出したな、と実感する傑作。
先の読めない。と言うより、読む事で面白さが増す作り方は絶品。 


タランティーノ絶賛、そしてあの予告。で、作品のトーンはある程度照準定められてしまってた訳ですが、序盤こそそこから大きく逸脱しないものの(しかし、思い返せば予兆は漏れていた)、中盤からは顎外れた。

前半に出揃うメンメンが割に想定内な濃さでピクリと来なかったんだけど、あの被害者親父の更に親父がドーンと投入されてからの不穏なトーンの変化が不快な迄に絶品! 


タランティーノ➡︎予告➡︎オープニングで、はいはいレザボアね、な想定が、徐々に黒沢清度高めて行く訳ですが、あの親父's親父出て来て一気にその辺書き換えられた!

先を読む事で、それ迄の自分をも巻き込み騙される。 

とは言っても、『オオカミは嘘をつく』はオチ命!なミステリーではないし、そうやってこうなのか?と先読むこちらの奥底に潜む悪意を炙り出すかの様な罠を仕掛けている様な気もしてて侮れない。

特に繰り返されるアラブ人とのエピソードにはゾクり。 ありゃ、相当にリスキーなブラックさなんですが、そこで剥き出された刃は自分達をも抉っているし、笑った僕らも思わず同罪になっちゃう巧みさ。