先ずはカリコレ2014の中から一本。
やるせない青春のスパークは、あまりに青過ぎて、刹那に散る。
その奇妙な邂逅と衝突、軈て訪れる…
実在の事件を題材に撮られた本作は、青春が余りに脆い足場の上でこそ輝く事を厭と言う程に魅せてくれる。
今のSNS環境が繋いでしまう、若き発芽前の魂たちの蒼過ぎる絆の美しさ…の煌めきは軈て深紅の悲劇で以って終わりを迎える。
某TV番組で見た実在の事件の再現ドラマにあった同性愛的な匂いが稀薄になっていたのは、狙いなのか?それとも実際はこちらの方が近いのか?
事件以後の二人の展開も随分印象が違ったな。
ニヤリとさせる設定。だからこそ映えるアクションが抜群にクールで、漏れるドラマは珠玉。って、こりゃ、他シリーズ見なきゃ!
でも、これ単独でも全然ありです!
訪れてしまった最悪の未来を回避する為に、過去へと戻りその根を絶つ。
相当な荒技な脚本なのに、それを成立させちゃえるX-MENの基本設定はズルい(笑)。
で、それを遊び倒すブライアン・シンガー&キャスト陣は羨ましい!
そもそも、ヒュー・ジャックマンにマカヴォイにファスベンダーにジェニファー・ローレンスって、今これだけ揃えられる映画って他にある?
しかもあのハル・ベリーの贅沢な使い方!
過去(1970年代)に戻ってからのブライアン・シンガーの演出の活き活きっぷりが素敵だ。
まるでアメリカン・ニュー・シネマの様なカメラの質感。
パリのパートは至福のトーン。
あそこでの観光客が映した設定での8mmフィルムの映像の挿入が素晴らしい。
あれはなくても物語は成立するんだけど、あるからこそ際立つリアリティがある。
今作、アクションが秀逸で、特にレイブンの低姿勢で描かれる弧動、そこから伸びるしなやかな脚技は絶品。
シネマ神戸さんの今のブライアン・シンガー二本立て。
劇場入口に掲げられたポスター、そして両作のオープニングを飾る(制作会社?の)映像には彼の名を轟かせた『ユージュアル・サスペクツ』の姿が。
そもそもブライアン・シンガーと言えば、90年代半ばそれこそ同時期のデヴィッド・フィンチャー辺りと並んで、新世代のサスペンス映画の旗手としてのパストがあり、だからこそのフューチャーには結構な隔たりがある。
故に、今の彼を存分に堪能出来る『X-MEN フューチャー&パスト』と、嘗てのブライアンが手掛けていそうな題材を扱った『U Want Me 2 Kill Him』の二本立てはまさに、ブライアン・シンガーのフューチャー&パストなのである。



