手仕事のアニメーション | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

手仕事のアニメーション

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2014年7月 @ 元町映画館

素敵っ!
『つみきのいえ』も『ゴールデンタイム』も遂先日のひめじ国際短編映画祭で観たとこなんで迷ってたんだけど、やっぱ観て大正解!
これをジャック・タチと立て続けに観る事が出来た至福!!!


『つみきのいえ』も『ゴールデンタイム』も、ひめじ国際短編映画祭とは違い、やっぱきっちりとした映写環境だからか作品の質感が段違いで、溢れる想いに撃たれる。
そんで、『タップ君』!むっちゃいーじゃん!


『手仕事のアニメーション』は、今や映画からTVドラマ、ゲーム、CMと八面六臂の活躍を展開する制作会社ROBOTが、『つみきのいえ』の世界的成功以降力を入れて来たアニメ部門の、その充実っぷりを見せる傑作二本と『つみきのいえ』の三本立て。 

ちょっとこのパッケージングは損してるんじゃないのかなぁー?観過ごしてしまうには余りに勿体無い。


先ずは『つみきのいえ』
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最早説明不要、第81回アカデミー短編アニメーション賞や2008年アヌシー国際アニメーション映画祭グランプリを受賞した加藤久仁生監督の名作。

元映でのDCP上映は、色合いの深みから、細部に迄張り巡らされた積み上がった想いの丈が溢れ出る。 


これでスクリーン三回目なれど、こんなに恵まれた上映は初で、えっ!?と、オープニングからその色合い・質感の歴然たる違いに動揺。
まぁ、初見の感動は半端無いので、是非予備知識無しに遭遇して欲しい。


先月のひめじ国際短編映画祭で加藤監督にその成立について詳しく話して頂けたのですが、様々な要因が運命に導かれる様に積み重なった作品だった訳ですね。

非常にパーソナルで詩的な作品ながら、“時代”や“文化”を越えた響きだ。 


そして稲葉卓也監督の表題作『ゴールデンタイム』

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は、兎に角そのキュートなキャラ達の、小憎くたらしいやり取りにクスクス擽られつつ、不意に頬つたうモノに驚いてくれ! 

この絵柄だし、結構舐めて掛かられちゃいそうなれど、いやいやどうして、これまた“昭和”に少しでも立ち寄ってた方々には只事でないノスタルジーの重力に囚われる事必至の傑作。
いやぁー、ねぇ、ズルいよ! 

アンマサコ監督の『タップ君』

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は、VFXプロダクションの白組が手がけた見事なコマ撮りと、細部に迄拘り捲られた靴職人の描写・背景、そして熊谷和徳さんのタップとジム・オルークの音楽がこの台詞無きドラマを盛り立てる。傑作。


サイレント的アプローチな作品としてはある種の王道であるものの、その細部への作り込みに唸る。
特にあの靴職人の仕事場!その佇み!
僅か20分余りの作品に注ぎ込まれた、愛と情熱に是非遭遇して貰いたい。


タップ君のタップは熊谷和徳さん、そんで音楽は何とジム・オルーク。
二人を繋ぐのは当然カヒミ・カリィだ! 


『手仕事のアニメーション』にフィーチャーされた『ゴールデンタイム』と『タップ君』は確実に『つみきのいえ』の世界的成功が齎した傑作で、台詞を排した物語と、“思い出”で構築された世界は、言葉や習慣を越えたところでの普遍的な感情を揺さぶる。  


『つみきのいえ』を好きな御仁には必ずや他二本も満足して頂ける筈だし、『つみきのいえ』を観た事ない方は駆け付けなければならないだろう。あの名作にスクリーンで初遭遇出来る訳だから。