『ハッシュパピー』
2013年5月、シネ・リーブル神戸で鑑賞した時の感想呟き纏め。
語る事で形るともうそこから逃げ去る魅力。
あまりに巨大で理想にすら思い描けない程の映画館体験を貴方に!
あのハッシュパピー目線から溢れる世界のダイナミズムに溺れる恐怖と快楽!
胎動に打たれ、生命をむさぼる彼女のプライマル・スクリーミングはスクリーンを突き破り、私達の記憶の奥底にまで届き揺さぶる。
矢張り頭過るのは風の谷のあの少女だったり、クジラの島のあの少女なんだけど、作品としては『蜂蜜』に近いかもしれない。
しかし、ハッシュパピー演じたクヮヴェンジャネちゃん、何て演技なのだ…
あれは本当に演技なのか???
どんな演出したのだろう???
落下の王国的な演出???
説教臭い文明批判や生命賛歌のドキュメント観るよか、こちらの方が強烈に突き刺さり揺さ振られる。
少女の半端ない生命力、彼女目線の凶暴な世界、やがて共に走り・貪り・叫ぶ自分がいた。
愛おしい痛み、切ない優しさ。映画館でもがけ!
2013年6月、元町映画館で鑑賞した時の感想呟き纏め。
諸事情に拠り鑑賞断念してしまう寸前でしたが、諸事情に拠り寸でで矢張り観れる事になりました。
いや~、想定以上にツボ突かれた。
今年劇場で観るべき一本がまた一つ。傑作。
どこかダークファンタジー風味なタイトル(まぁ、まんまなんですが)と、このリアリズム溢れるポスターの写真とのギャップが埋まる前に鑑賞しちゃった訳ですが、あまり前情報はいらないね。
遠い地の、しかし普遍的ないのちの物語。
具体的な政治的背景や土地や人の歴史が語られないのが良いね。
だからこそ、ある種の御伽噺としての普遍性帯びてる。
マジックリアリズムみたいな現実と幻想の軋みで強く輝く命と愛。
主演の子のタフさ・弱さを、見守るその相方(マジシャン)の眼差し。
死から誕生へと繋がれる縦軸の強さ。
古今東西、幽霊の描き方ってセンス問われるよねぇー
その点、今作のそれは素晴らしいな。
そして、あの巨大な廃パラボラアンテナの画は凄かった!
そうそう、シネマ神戸で観た『ライトスタッフ』にはアボリジニーのパラボラアンテナみたいな画出てきたっけ。
僕らが滅びて、パラボラアンテナが遺ったら、どんな風に見えるのだろう?
死から誕生へと紡がれる縦の強靭な糸と、例え地獄の様な場ですら確かな愛を求める横の繊細な糸とが、交差する場での悲劇。そして、それすら越えようとする生命の賛歌。
遠い地ながらも、我々と同じ血を呼び覚ます御伽噺。
二本立てで観たいな。

