s(o)un(d)beams+ | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

世界の皆様、これが今の我が国の最先鋭!
s(o)un(d)beams+ [DVD]/Salyu

2011年、いや2000年代以降のポップ・ミュージックで考察してみてもその頂点に立つであろう名盤『s(o)un(d)beams』。
まさか、あのsalyuがそこへと到達してしまうなんて思いもよらなかったけどさ、今になって振り返ってみればその兆しはそこかしこに落ちていた訳で。
勿論その後ろで糸(意図)を引くCorneliusこと小山田圭吾氏の手腕は言うまでもない。

さて、あのアルバムを聴いた方はあの音からライヴなんか想像出来ただろうか?
かく言う私もDOMMUNEで披露されるまで、あれを生で再現出来ちゃうなんて思いもしなかった。
実際DOMMUNEでの一発目の「ただのともだち」の完全再現のあの神々しさには(スタンダール・シンドローム?)泣いてしまったもんな~
その後ワールド・ハピネス2011での(メインではない手狭なステージ&短い時間を逆手にとったかの様な)完璧なステージングを生で体感して、“こりゃーフルサイズで観なきゃ!”と焦ってたとこでのイベント“話したいあなたと”への参戦。まだ、あの興奮はリアルに身体に残っている。
このDVDはその“話したいあなたと”の流れでよこすか芸術劇場で開催されたライヴを収録した物。
バック・バンドやセットリストはほぼ“話したいあなたと”と共通で、あの興奮を丹念になぞれる訳ですが、迫るカメラや抜群の構図には興奮の更にその上のハードルを超えて打ちのめされそうになるのです。

salyuとsalyu x salyuシスターズの、よくよく考えたら超多忙なヴォーカル・ワークや楽器使い(時にiPhoneまで!)は最早超人技で、でも、それを事も無げに、いや楽しげにさえ繰り出す様には惚れ惚れしちゃう。
「Sailing Days」での“銀のドラム”を実際に打ち鳴らす場面を生で味わった時には痺れたな~
Salyuの喋り言葉さえ音楽的なMCにはもう!

そんでもって余りにゴージャスなバック・バンド陣。
特に黒幕小山田&参謀大野のクール且つマッドなプレイには、ここ20年のJ-POPの進化の真価を存分に堪能出来る。
「奴隷」でのsalyu越しに“テノリオンを駆使する小山田&ムーグを操る大野”を拝める構図は90年代後半に青春を過ごした音楽ファンにはガッツポーズなシーンであろう。
死んでしまったロックをアンドロイドとし蘇生したかの様な「Mirror Neurotic」での唸る大野ベースvs絡みつく小山田ギターも失禁物!
小山田くんのベース弾いてる姿観れるのもポイント高し。
ド迫力なドラム叩くASA-CHANGや、職人的にギターでサポートする高井康生さんも押さえておきましょう。

そうそう、本作にはライヴ本編の他に各所で各用途毎に披露されていた映像作品も総て収録されております。
それぞれの映像が、様々なフィールドで絶賛され、各賞を総なめにしているのも納得なクオリティーで、これだけでもお釣り返ってきそうな程の濃密さ。
この作品はまさに今の日本の音楽&映像の最先鋭の才能の見本市である。

いや~、もうさ、この面子とこのやり方で世界回ってくれ!
てっぺん獲れますぜ!!!