「聞く」「訊く」「聴く」「効く」の一つ、
「聴く」について詳しく説明します。
前回まで、「聞く」と「訊く」の違いを説明しました。
一方的な「聞く」や「訊く」をせずに対応を心がける
と説明させて頂きました。
ところで、どちらにも共通するキーワードがあることに気づきましたか?
会話は相手がいて初めて成立します。
特に電話では、相手の反応がなければ会話が成立しません。
時々、一方的に話し続けたり、話している途中で遮る方もいますが、
一方的に聞いている人や途中まで話している人は、どうしても気分を害しますよね。
共通するキーワードは、「相手への気配り、気遣い」を持つこと。
対面であれば、相手の仕草や目線で様子を伺えます。
いわゆる、「目で察する」ことができるわけです。
気配りは、目で観察すればできるわけです。
ところが、電話対応の難しさは
「目で相手を察することができない」
という点です。
電話対応が苦手とする原因は、ここにあると思います。
電話対応のプロは、ずばり声で察します。
多くの人は、
「声だけで相手の動きを察することが出来るわけがない」
とお考えでしょう。
しかし、声で相手の心の動きや心情を察することはできます。
声の、「抑揚」、「声の大きさ」、「話すスピード」、
「イントネーション」、「高低」、「明暗」といった細かい項目を
時間の経過の中で変化を感じ取って、相手の心情や考えを察します。
それこそコールセンター対応は、一ヶ月に何百人、一年で何千人と話して
数ヶ月、数年と経過すれば、自然と耳が肥えています。
その結果、経験を積むことで、より細かく判断がつくようになります。
「電話対応のプロだから、できる話だ。
電話対応のプロでない人間が、そこまでのレベルに達せない!」
と諦めそうになる方もいると思います。
でも、やらずに諦めるのは早いですよ。
「聴く」という字は、まず耳が大きく存在します。
「聞く」姿勢が一番大事ということです。そこに、目と心が寄り添います。
目と心が、お互いに補って助けあって「聞く」ことが出来るのです。
しかし、電話対応は、耳と心だけしかつかえません。
目で見えない分、「気配りや気遣い」の比率が高まります。
対面は得意だが、電話対応は苦手という方は
もしかすると「気配りや気遣い」のレベルが少し低いのかもしれません。
「これはやり過ぎではないのか?」と思うくらいに、高いレベルで対応すると
相手側には「普通」に感じられるはずです。
私の経験に基づくので、もしかすると個人差はあるかもしれませんね。
では、「気配りや気遣い」とは何か?
「相手の質問や意見をしっかり理解していることをアピールし、
相手にわかりやすい表現で内容を説明し、相手の笑顔を確認して電話を置く」
ということです。
チェックポイントは、
質問の復唱
説明後に相手が内容を理解しているかの確認
謝罪や感謝の言葉を適切なタイミングで言えているか
と言ったところです。
この説明は、電話対応の基本と言える部分ですし、
電話対応の書籍やwebで出てくるところなので、
ご存知の方も多いはずです。
しかし、「わかっているけども、できないのです!」
その声は分かります。理解していると実行できるは別次元ですからね。
気配りは、自分で意識していくことで、徐々にできるようになります。
そして、不適切なタイミングで言葉を使わないかと、あまり心配しないことです。
もし不適切なタイミングで使ったことに気づいたら、次回から気をつければよいのです。
ちなみに、電話対応の初心者は、出来れば会話の音声を録音して自分で聞いたり、
電話対応がうまい人に会話のチェックをしてもらうことをオススメします。
主観的な考えでは気付けないことが多いですから、
客観的な意見を取り入れることは、大事なことです。
そして指摘を受けたら、素直に受け止める必要があります。
なぜなら、客観的な意見は、電話の相手が感じる意見の代理だからです。
もちろん、ベテランもオススメの手法です。
ベテランゆえの落とし穴もありますからね。
電話対応では、この「聴く」が一番重要視されています。
そして、「聴く」から派生する「聞く」「訊く」を行うことで
相手と会話が成立して、適切な対応ができるようになります。
「聞く」「訊く」「聴く」で電話対応の基本は成立するのですが、
最後に「効く」を取り入れてほしいと私は考えています。
「効く」とは? 詳しくは次回にお話します。