この前の水曜日、日高見の会に行ってきました。
この会は毎年春に行なわれているもので、
日高見取扱いの酒販店が集まり
その年の造りを「みる」という会です。
(一般の方の参加はできません)

※こんな感じに並んだお酒を順に試飲します。
ご存知の方も多いと思いますが、
日高見は宮城の石巻に蔵を構えています。
そう、今回の震災でかなりの被害が出た地域です。
そんな中、日高見の平井社長自ら東京に来られるとの事。
自分達も震災から何日間も日高見さんの
安否の確認がとれず、大変心配していたので
何しろ会ってお話がしたい!と参加しました。

平井社長です。ご無事で何よりでした。
今年は例年通り造ったお酒のきき酒に加え
被災状況のお話がありました。
今回はその被災状況をお伝えしたいと思います。
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まず、石巻の町は半分が何もない状態だそうです。
まるで空爆にでも遭ったかのように。。。
その中で酒蔵は目の前の小高い丘が
防波堤の役目を果たしてくれ何とか無事だったそう。
蔵の人達も全員無事だったとのことです。
震災のあと、まず蔵に向かうと
仕込み中のタンク15~6本からあふれた
モロミが床一面にこぼれていたそうです。
まるで白いじゅうたんを敷き詰めたかのような空間。
そこにこれまで聞いた事もないシュワーっと
発酵する音だけが広がっていたそうです。
電気が復旧するまでに10日間。
2週間後にようやくその造り途中の
お酒を搾るに至ったわけですが。。。
正直「全廃」を考えていたそうです。
無理もないですよね。全く手をつけられず、
なすがままで2週間発酵されたお酒。。。
槽口(搾ったお酒が出てくるトコロ)から
ほとばしるお酒をきき酒してみる。
もちろん日高見の目指す
酒質ではなかったのですが。。。
その力強い味わい!
そのとき平井社長はびっくりしたと同時に
様々な感謝の気持ちが湧き上がったそうです。
お酒の生きようとする力
その力強さに揺り動かされ
社員の皆さんの無事、
また多くの取引先さん、
そして愛飲してくださるお客様。
全てに対して感謝を感じずにはいられなかったと。
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まだまだ石巻は復興の前段階、復旧の状況。
ただ震災直後の、何の光も見えなかった時期を
思うと、今は全く怖くないと言われてました。
現状では一部流通も再開してきていますし、
日高見のお酒も徐々に入荷してきています。
そして復興の際には日高見のお酒を広く紹介し
お客様に楽しんで飲んで頂きたいと思います。
そのことが私達が出来る
日高見<石巻<東北の
復興のお手伝いになるのですから。

現在入荷再開している日高見商品です。
日高見(宮城)超辛口純米
720ml ¥1260 1800ml ¥2625
(つづく。次回は出品されたお酒編です。)