小学生の学習指導をしていてしばしば経験するのが、最初に習ったやり方に固執する子どもが多いことです。
もっといいやり方、楽なやり方があるので、そちらを指導しようとしても、「こうやって習ったからこれでやる!」と頑固に言うことを聞きません。
まるで、ひな鳥が最初に見たものを親だと思い込む刷り込みのようです。
単にせっかく習ったのにまた新しいやり方を覚えるのが嫌なだけかもしれませんが。
学校にしても塾にしても、標準的な解き方があって、それだけを指導した方が楽ですよね。
例えば算数のつるかめ算の解き方も、全部がツルだったらと仮定して、それと実際の違いから求めるやり方と、面積図で解く方法と、Xは使わなくても□で方程式を立てるやり方があります。
それぞれ一長一短ありますが、子どもとの相性もあります。
その子が一番楽に解けると感じる方法で解くのが良いと思います。
でも、標準解法が一つに決められてしまうと、それ以外のやり方に触れる機会さえなくなってしまいます。
あいにく、今の公教育ではさまざまな別解まで指導する時間的余裕はないようです。
子どもの時から頭が硬かったら大人になるまでそのままです。
よほどのことがないと、頭の柔軟性は獲得できません。
子どもは本来柔軟な頭の使い方ができるはず。
それなのに勉強となると頑固なのは、そうすることが学校という世界を生き抜くのに便利だということを本能的に感じているのだと思います。
だから、私たち大人は事あるごとに彼らの柔軟性を活かしてやるようにしないとと思います。
それには柔軟な頭の使い方を伸ばしてやる接し方が必要。
第一に、子どもの意見を否定しないこと。
羊もこれができるようになったのは3番めの子羊からですので、一人っ子や兄弟姉妹が二人だと、よほど意識しないと難しいです。
子どもが子どもらしい浅はかさで何か言ってきても、頭ごなしに否定せず一度受け止めましょう。
思ったことを自由に口にできないと、やわらか頭は保てません。
第二に正解が一つではない勉強や遊びをさせましょう。
ルートが一つではない迷路とか、組み合わせ方にバリエーションのあるタングラムとか。
あるいは、偶然の要素も加味したゲーム。人生ゲームなどのような。
実はプログラミングもちょっとレベルが上がれば正解は一つではないもの。
同じことを実現するのにさまざまな手順があります。
小学生ロボコンを見ても、課題クリヤーへアプローチのしかたは参加者ごとに千差万別。
また、子どもがよく行く場所、例えば公園や図書館から自宅までの帰り道もたいていは、ルートが複数あるでしょう?
そこで、家族ででかけた帰りなど2チームに別れて別の道で帰ってみるのもGOOD!
できるだけ道は子どもに選ばせましょう。
羊は将来認知症にならないように徒歩12分の駅までの往復を様々な道順で往復しています。
多少の遠回りもあり。
このように、色々なアプローチで子どもの頭を柔軟なままに保ちたいと思います。(羊)