子ども自身は「授業の内容はよくわかる。」と言っているのにテストの得点につながらない、ということはありませんか?
それは「わかる」段階から「できる」段階に進めていないからです。
どうやら授業を聞いて内容は理解しているようだ。
だが問題を解いて答え合わせをすると違っている。
解説を読むと「ああ、そうだった。」と間違ったポイントも理解しているみたいだ。
これなら大丈夫かと安心していると確認テストでまた間違ってしまう。
その結果思ったような点数が取れない。
どうしてこんなことになってしまうのでしょう。
「わかる」と「できる」は違う
わからない問題が出てきたときのことを考えてみましょう。
STEP.1解き方を知らないので「これ習ってない」と白旗をあげる。
STEP.2テキストの例題や解答を見て、まねして解く。
STEP.3答え合わせをする。
STEP.4「良かった、合ってる。」と安心する。
こんな所だと思います。
どこが問題なのでしょうか。
それはstep2です。
解き方を知らない、忘れてしまった問題なのだから解法をまねすることは構わないです。
しかし、そこで形式をまねしただけでは「わかった」ことになりません。
例えば社会の知識問題の解答に「織田信長」とあれば、「そうか信長か。」と思うだけ。
覚えたかどうかの確認はしない。
算数であれば、例題に数字を置き換えて計算し直すだけ、自分で式が立てられるかどうかやってみていないから。
特に算数は、この落とし穴にはまりやすいです。(模範解答を写したとしても)式が書けて計算の結果が正しいと、「できた」気になってしまうので。
本当は、その日の学習範囲が終わった後で、できなかった問題にもう一度テキストや解答を見ずにチャレンジして解けて、やっとわかったと言えます。
短期記憶で覚えている内に、それを再現できるのがまずファーストステップなのです。
難関の中学・高校・大学に合格した人の話を聞くと、多くの受験生が「間違った問題・できなかった問題の復習」を専用ノートやファイルにまとめ、取り組んでいたと話しています。
解けなかった問題が解けるようにして、確実に得点力をアップさせて合格に結びつけたのです。
パターンから発見へ
どの教科でも基本のパターン問題があり、みんな同じように学習します。
ですがパターンだけに頼っていると、ひとひねりした問題でつまずくおそれがあります。
脱パターンの思考が必要です。
逆説的に聞こえますが、実はパターン学習には脱パターン問題にも対応できるようにする意味もあるのです。
パターンを身につけ同類問題が楽々解けるようになる内に、パターンの持つ意味を発見するのです。
例えば算数で、機械的に面積図を描いて解いてたのが、その意味がわかるようになってきます。
すると、これまでの枠を超えた問題に出会ってもその意味を考え解きほぐし、知っているパターンに持ってくることができるのです。
このような応用力を身につけるためには、一定以上の問題練習量が必要です。
地道なことを苦手としがちな現代っ子にとって、似たような問題を繰り返すのはしんどいことです。
でも、そこを乗り越えないと成績上位になれません。
逆に言うと平均的な学力の生徒でも、基本問題の繰り返しを十分行うことで、上位に上がるチャンスがあります。
間違いノートと基本パターン繰り返し学習で、成績アップにチャレンジしてみませんか。(羊)