たしか、ある人の講演会で聞いた話だと思うのですが、なるほどと思ったことを書いてみますね。
親と子の考え方や世の中についてのとらえ方の違いは、年齢による断絶ではなくて、世代による断絶だと。
それは、こういうことです。
現在二十代の人と、五十代の彼の親の世代の違いは、永遠に埋まらない。
二十代の人が五十代になったら、親の世代が五十代だった時と同じような感じ方になるかといったら、ならないのです。
例えば、今の五十代の人の結婚観は、実は彼らが二十代だった頃に持っていた結婚観を、多くの人がそのまま引きずっているそうです。
つまり、若い時に刷り込まれた考え方は変わらないということ。
ですから、最近はX,Y,Z世代やミレニアル世代という言い方をしますが、まさにこれがその正体です。
そして、1980年ころまでに生まれたX世代は、当時の価値観をそのまま持っていて、今は四十~五十代になっているわけです。
ベビーブーマーの後の世代で、団塊ジュニアも含まれます。
第二次世界大戦後の繁栄の元で生まれたベビーブーマーに遅れてやってきたので、しらけムードなどと言われます。
そうした世代が、今は古いタイプの会社の偉い人たちです。
男女ともに二十代で結婚し(女性は25歳になるとクリスマスイブ翌日のケーキと同じ売れ残りなんて言われました)、さらに四大卒の女性は八人に一人くらいだったはず。
ところが、2010年を過ぎると、男性の平均結婚年齢は30歳を超えます。
女性も29歳くらいと遅くなり、四大卒の女性も半数に迫り、男女差が縮まります。
そうした青春時代の違いが、その後の価値観に反映されるのは当然かなと思います。
このことを意識すると、子どもに親の価値観を押し付けようとしても、そもそも受け入れる素地がないので、反発を生むだけだとわかります。
羊は、子どもが反抗期を迎えたら(小学生なら3,4年生)子ども扱いをやめて、頭ごなしになにかを言うのはやめた方がいいと言っています。
押し付けではなく、少なくとも説得しようとしてねと。
さらに、中学生になったら、子どもというよりは、会社での後輩や部下と思うべしと言っています。
子どもだと思うと腹が立つけれど、後輩や部下ならばなんとか言うことを聞いてもらおうと努力しますよね。
子どもといえども別人格なのだから、こうした接し方は当然ではあるのですが。
世代で価値観が違うのだから、「お前も、俺くらいの歳になったらわかるよ」などと言わない方がいいかもしれませんよ、お父さん!(羊)