これまでずっと試験に受かる学力が重視されて来ましたし、受験エリートがそのまま将来日本を支える官僚になるというような実態がありました。
しかし、どうやらその時代も終わりを迎えつつあるようです。
IQだけでなくEQという心の知能指数も重視しようという傾向が高まっています。
これだけ社会が複雑化してくると、多くの人が共同で課題解決に当たる場面が多くなります。
そうしたチームで力を発揮するには知力だけではなく、情動を理解してコントロールする力が有効だということでEQが提唱されました。
一人でコツコツ勉強に打ち込んでいるだけでは、EQを伸ばすことはできません。
むしろ、小さいうちから勉強漬けとなっていたら、EQは低くなってしまいます。
教育改革における新しい学力観は、現代が抱える課題を解決できる人材の育成を目指すもので、EQの要素も重視されます。
1点でも多くとったら合格という仕組みが変わることで、受験エリートというものはなくなってしまうのかもしれません。
一定以上の学力があれば、あとは専門分野につながる特定の科目がずば抜けてできるとか、課題に粘り強く取り組む根性があるとか、プラスアルファが必要になってくるのではないでしょうか。
もちろん、その中にはずば抜けて勉強ができるというものも含まれますが。
IQのようにEQをトレーニングによって伸ばそうと考える必要はなくて、子どもを色々な人間関係に入れて、多様な経験を積ませることが大切なのではないかと思います。
大人の管理下で指示に従うのではなく、自由にふるまってイザコザにも巻き込まれながら成長することが望ましいです。
そうした場所を見つけられるといいですね。(羊)
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