子どもは純真で人を騙したりしないと思っている人が多いのではないでしょうか。
もちろん小学校低学年くらいまでの子どもで、悪意を持った嘘をつく子はいません。
けれども自分を守るために事実を伝えなかったり、誇張したり、言い換えてしまうことは日常茶飯事です。
だから、お子さんが幼稚園や学校から帰って「友達がこんなひどいことをした」「先生が自分にだけ~してくれなかった」と主張しても「ちょっと待てよ」と立ち止まって考えることが必要です。
先生方に聞くと、すぐに相手の親や学校へ抗議の電話をかけてくる人が増えているそうです。
そうした人は決まって、子どもの主張を鵜呑みしています。
例えば友達が叩いたとしても、その原因を作ったのが彼かも知れません。
もちろん叩いてしまうのはいけない行為ではあります。
けれども、その前段階で友達を怒らせてしまったのが本人かも知れません。
子どもの諍いなんて、そうしたことが日常茶飯事です。
現場を見ている時には、どっちもどっちというシーンがほとんど。
やられたからやり返す、それが行き過ぎてしまうことが多いのです。
先程の例では、叩かれた子が叩いた子を先につついたことだってあります。
「やられた!」と主張している本人は、親に報復をして欲しいわけではなく、「くやしい」という気持ちに共感して欲しいのです。
だから、まずは「そう、それは痛かったね」と一旦受け止めてから、「でも、その子はどうしてそんなことをしたのかな?」と聞いてみることが必要です。
子どもからその時の状況を引き出して「そうか、悔しかったね。でも◯ちゃんだって嫌だったのかも知れないよ」と相手の気持ちを思いやる言葉をかけて、そこに気づかせたいものです。
子どもというのは、話している内にそれを本当にあったことと思い込む傾向もあるので、時間が経った後では、記憶が変わってしまっている可能性もあります。
子どもは自然に嘘をつくものと考えて、子どもの言い分を100%信じるのではなく、冷静に対処したいですね。(羊)