今映画“レッドクリフ”が大好評だとか
CGを駆使し、豪華キャストを取り揃え
確かにスケールの大きい作品だ
テーマが三国志最大の山場とあれば
多くの者が惹きつけられるのもうなづける
ただ執拗に背景に映し出される
まるで虫けらのように殺されていく
名もなき一兵卒たちのことが僕はどうしても気になる
彼らにも家族や恋人や友達がいたはずである
それは英傑たちとなんら変わることはない
英傑たちは自分の理念を掲げて戦いに挑む
勝てば英雄として称えられるだろう
たとえ負けて命尽きるとも自分の理念のためであり
それはそれで納得もいくだろう
しかし一兵卒たちは自分の理念を掲げて戦いに臨んでいるわけではない
徴用され戦場に駆り出されているにすぎない
命尽きれば一兵卒たちはもちろん、家族も恋人も友人も納得がいくわけがない
命を賭しても守らなければいけないことがあると英傑は言う
そうだとしても、それは英傑の論理である
僕は単なる国家という空疎な面子を守りたいだけではないかと嘯く
やはり国家などという空疎なものはないほうがいい
そうすればもう一兵卒の悲劇が繰り返されることもないはずだ
「
市場(いちば)があれば国家は要らない!」
けだし至言である