大きな紙包みを抱えたお年寄り

老人ホームの新人だ

いつもながらの大きな紙包み



やっぱりこの新人も元気がない

大きな紙包みを抱えた新人はなべて生気がない

家族は高齢ですからと言い訳するが

本人の目はそうじゃないと言いたげな?!



紹介病院によると

病名は

認知症、脳梗塞後遺症、うつ病、高血圧、糖尿病、不眠症、便秘症だそうだ



処方内容は

認知症に対して1種類、脳梗塞後遺症に対して2種類

抗うつ剤2種類、降圧剤3種類

血糖降下剤2種類、眠剤2種類

下剤2種類、使途不明薬3種類・・・合計17種類!



意味不明!!理解不能!!

こんなにも大量の薬

服用すら物理的にも難しい、ほとんど拷問に近い量である

主治医の口にぶち込んでやりたくなる量である



僕と看護師は薬を減らす作業に

まずは家族を説得するのが大変

しかし薬が減れば減るほど

面白いようにみるみる元気になっていく

1週間も経てばまるで別人に

薬信仰の呪いが解ける瞬間だ

家族ももはや文句のつけようがない



薬はふつう3種類まで、例外はあっても4種類まで

5種類以上は、治療とは言わない、ギャンブルと言う

これが処方の黄金ルールであり

医者はそう教えられているはずである

杓子定規な考えは好まないが

まずは原則を守る工夫をしなければいけない



たかが薬ごときで命を落とすこともない

漫然と薬を山盛り処方する医者には

ゆめゆめ近寄らないほうが身のためだ