医療医学はたかが時間稼ぎである

しかしされど時間稼ぎでもある



そもそも人生そのものが時間稼ぎ

確実に死ぬのだから



時間稼ぎで稼ぐ時間を、どれだけ有効に使うか

それは本人の自由、何が有効かは本人が決めること



では稼ぐ時間の長さはどうだろう

人生はその長短よりもその質に意味があると

わかったような口をきく宗教家や哲学者がいるが

それを聞くたびに僕はむかついてしまう



人生は長さよりも質だと、僕は断じて思わない

なぜなら、人生もある程度の長さがなければ

質を問うことすらできないではないか



そこに疑問を抱かず、ただ諦めてしまうとすれば

宗教や哲学の段階で話は終わってしまう

よもや医療医学の出番は無くなる



稼いだ時間がはたして長いか短いか

それは本人が決めることだが

人生の絶対時間を“ある程度”担保するのが医療医学の本来の役目だ

それができなければ医療医学に価値はあるまい



“ある程度”とは?

一人余さず、少なくとも80才~までは元気に生きることができる

それが1つのコンセンサスではなかろうか

それが担保できない医療医学は不全である

したがってその医療医学に携わる僕たち医者はまだまだ不全と言える