この年になるともうないが
かつては代議士に立候補しないかと、
僕を含め同級生あてにいくつかの政党から打診がきたことがある
もちろん、恐れ多い話なので、と僕は丁重にお断り申し上げたが・・・・
それにしても代議士になろうなんて
奇特な人種もいるもんだと思ったし、今もずっと思っている
「君! 一緒に社会を変えようではないか!」
なんていかにも嘘臭い言葉を吐かれるとお尻がむずむずしてくるし
その呼びかけに「はい、わかりました」と呼応する人がいるとするならば
僕の許容範囲をはるかに超える次元の話だ
そもそも己(おのれ)一人が代議士になったところで、社会など変わるわけがないではないかと、僕ならそう思った瞬間にアホらしくなってしまう
仮に己(おのれ)はまともであったとしても、まわりの大半がまともでないんだから、いかんともしがたいではないか
そのうえ、公人になれば自由はなくなる
立小便もできないし、のんびりと公園で昼寝もできないではないか
もちろんふらっと放浪の旅に出かけることもできない
ただし、少し魂を売るだけで大儲けできるというメリットはあるにはあるが・・・・
となれば
名誉が欲しいか、金が欲しいか
それ以外に代議士になる意味はないことになる
それにしても、代価に支払う“自由”があまりにも高すぎて
割りに合わないと思うのが常識だろう
あの時なにかの間違いで立候補し、万が一当選していたらと思うと
背筋が凍るばかりである