僕はこの2年、きりえにはまっている

きりえそのものはさほど難しくない

黒い紙をカッターナイフで切り抜くだけのこと

特殊な技術は要らないので始めるのはたやすい


それにコストパフォーマンスも抜群

ひょっとして芸術の中で一番かもしれない

なんせどこにでもある黒い紙とカッターナイフなんだから・・・


遠い昔、朝日新聞の日曜版には滝平二郎のきりえを連載していた

その大胆なシルエットにど胆を抜かれ、以来きりえのとりこになった


ただ、自分がやるのは躊躇された

なぜなら全く絵心がないときているからだ


いざ始めてみるとそれが意外に面白い

下手は下手なりにそれなりに楽しめるのだ

もちろん奥は限りなく深いのだが・・・


「きりえの醍醐味はなんといってもシルエットの大胆さ、影の大胆さだ

自分の見た光景、景色をむしろ大胆にデフォルメする

シロクロの世界に自分の思いの強さを凝縮していくのだ

その過程を経て醸造された自分の強い思いを形にするのがきりえだ」

とプロは言うのだが・・・


僕は自己満足できればそれで上等だ


自分を形に表現する機会は多そうでいてさほど多くはない

言葉でも音楽でも絵画でもそれなりに技術も要るし、端的に表現するその才能が要る


しかしきりえの場合は少し異なる

万人に感動を与えようとするならば技術も才能も要るだろうが

自分をすなおに表現したいだけなら、さほどの技術も才能も要らない

これほど面白いものはないと僕は今思っている



ちなみにプロフィールに掲げているのも駄作の1つ

イスタンブールのガラタ橋界隈をスケッチして切ったもの