5月にお誘いいただいていたけれど、中止となってしまっていた文楽公演。
4か月経った9月中旬、観に行くことができました。
https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2020/2910.html?lan=j
初めての経験に、
オペラ鑑賞の様に予習を積めば良いのかな…
などとあらすじを調べていると、
文楽の生い立ちや、
はたまた世界の人形劇の歴史、
それぞれどんな演目が作られているのか、
止まらない探究心。
鑑賞の雰囲気もとても楽しみに、当日を迎えました。
感染症対策がしっかりと施され、
50%の客席のみ開放して行われた国立劇場での公演。
太夫さんの朗々と響く語りと、
三味線の方々の間合いや音と、
三人で巧みに動く人形に魅了され、
一部もニ部もあっという間に終演しました。
人間国宝の人形遣いの方の表情は非常に興味深いもので、客観的でいて、魂が入っているものとして動きを魅せることを行う緊張感。
伝統芸能の所作を人形が行うことの技術は、どれほど高度なものなのか…
人形のお衣装もそれぞれに素敵で、
日本人として、時々は触れて学ぶことがとても大切な世界に思いました。
研修生募集のポスターを拝見すると、年に2名ほど、文楽の世界で活躍したい方を募っているそうです。
そしてプログラムには、技芸員の鶴澤燕三さんがステイホーム期間のことを綴られている文章を見つけて、舞台休止中の苦しみ、再開することで伴う不安等も拝見しました。
お食事処もしっかりと対策をとられていて、1テーブルに横並びで二人まで着席可能。
諸々徹底されていることへの安心感からか、
着物を纏ったご高齢の方々始め、多くのお客様がマスクをつけて来場されていました。
100%のお客様動員となると、演者さん共々どんな心境を抱かれるのか…
クラシックの世界でも、考えて動いていかなければならないなと感じます。
ご一緒した友人のご両親と、とても温かな観劇の一時を、鑑賞復帰の1日を過ごすことができました。