和癒師えんです。
安佐
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今日は雨の予報だったのと,
行こう行こうと思いながら,
初めてでひるむ気持ちもあったのだけど,
息子の夏休みが明け,
お弁当作りで早起き再開,
起きたらなんとなくもう降らない雰囲気だったので,
9時の受け付け開始を目指していってきました。
facebookの広島市災害ボランティアセンターの情報を見て,
また,すでに参加されている方のレポートや,
ボランティアに参加するにあたっての注意事項の記事などを読み,
ボランティアなので,
出来るだけ迷惑にならないようにとイメージしながら参加しようと…
それが逆に,
受付場所から作業現場近くまで送迎バスが出る,
お茶などの飲み物,
シャベルはもとより軍手や防塵マスク,果ては長靴まで貸し出してくださるなど,
こんなに気をつかっていただいていいのかなって感じでした。
最低限自分で準備していくのは,
長袖,長靴,帽子,靴下,タオル,
(そうはいっても)飲み物,
昼食(場所をとらず食べれるやっぱりおむすびみたいなのが良さそう),
帰宅時の着替え(ボランティアセンターで着替えて帰れます),
くらい。
私は庭の草むしり用で一通りのものが家にあったのでマイシャベル,長靴着用で向かいました。
シャベルは大きいものがいいかなって思って持ってたのだけど,
泥は思うより重たいので,
小振りなほうが良かったな,っていうのが反省点です。
あと,
服装や持ち物に関しては,
立地によっては荷物を置く場所がないので(地面の地肌が見えてない場所は湿っているので置けない),
出来るだけコンパクトにリュックやウエストポーチなどにまとめてったほうがいいと思いました。
携帯やスマホの使用制限なんていうものはさすがになかったけど,
触れるタイミングと言えば休憩中メールチェックくらいのもので,
現場の写真を撮る気にはあまりなれなかったし,
当然伺うお宅の写真はNGだからかばんの中に入れておくのだけど,
雨が降ったりも含めて荷物が濡れることも十分あるので,
防水対策はしといたほうがいいかもです。
いろいろ気になることはお電話で問い合わせちゃったら間違いないし,
ある程度の不安は行ってしまえば解消されます。
男性も女性も,
年齢も体格も問わず参加されていました。
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決行できるかどうか少し怪しかったのでひとりで参加。
でも,
12人1グループでの活動ってことで,
受付のあと順次まとめてくださりリーダーも決めてくださりで,
ほどなくグループ内のかたとも交流し始め,
特に不安もなく現場に到着しました。
お仕事は,
民家の泥かき。
積もった泥をすくったりかいたりして土嚢に詰め,運ぶ。
今日はシンプルに終日この作業でした。
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バスの到着場所からは5分もかからず現場に到着。
周りは一面土嚢だらけ。。
家周辺の道路は,
なんとか車は通れていましたが,まだまだぬかるみだらけ。
伺ったお宅の,
庭や家の周りの泥の撤去が私たちのミッションだったのだけど,
綺麗に均一に土がはいっていて,
どこをどうしていいのかよくわからない。
つまり,
庭が一面,
手前に見えていた畑も,
畝の凹凸もなにもかも,
30センチからの泥を文字通り流し込んだかのごとく,均等におおわれていたのでした。
今日は雨による中断もなく,
いつしかすべての工程が流れ作業になるほどに皆がむしゃらに取り組みましたが,
ミッションをコンプリートすることはできず。
合間合間にお話しをして,
ボランティアがいつまで来てくれるのか,
作業途中でそのまんまになったりしないのか?
当然沸き起こるご不安を感じていらっしゃることに,
『明日も私たちが来ます』
と言えないことに無念さをかかえつつも,
明日また同じように新しいチームで来てくれるであろう方がたに,
バトンを渡して決まり通り15時撤収。
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ガスが使えなくなり,
避難場所の小学校で順番待ちでシャワーを使ってらっしゃるそうでした。
無料での入浴やシャワーサービスなどは,
そもそも日中は片づけなどなどで長時間家を離れられないし,
車もつかえないし,
バスに乗ってお風呂に入りに行くという心身の余裕はあるはずもなく…。
部屋の電球が切れたままになっててっていうお話しを,
お手伝いに来られてたお身内のかたが聞いて,
『買ってきてあげるよ』,
って,
ようやくそこに気がむけれたっていう状況。
ボランティアの人も連日はいり,
道がようやく通れるようになったから,
ようやく家の周りに手が付けられ始めた,とのこと。
まだまだこれから,なのだなと感じました。
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どこもここも,
泥に覆われていて,
晴れれば粉塵,
降ればぬかるみ,
足元をとられないように歩くのが精いっぱい,で,
土砂の撤去に向かった私たちにとっては『泥があるのが前提』だったりするのだけど,
当たり前だけど,
そこに住む方々にとっては,
毎朝毎日,
ほうきで掃き,水を撒いて落ち葉ひとつなく清めてきた玄関やそこここが,
凶暴な泥に覆われた悲しみはいかばかりかと感じました。
絶えずあがってくる泥を水で清め続ける玄関への石段。
どこまでが泥で,
どこからが本来の庭かわからずためらう私たちの横で,
迷わず鋤を入れてその境を明らかにしていく家人のかたがたの在りように…。
土嚢袋を取りに行った近隣の小学校でも,
渡り廊下をピカピカに清め続ける姿を何度も目にしました。
そこを横切るたび,
一礼する自衛隊のかたがた。
ふと行き交う配慮が,
この非常時を支えているのかな,と,感じました。。
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『土嚢をどこに積んだらいいか?』
今日の作業が終わる前に,
『作業途中のものをどう折り合いつけて終わったらいいか?』
作業を進めながら少しずつ,
ご意向を確認させていただきました。
『また雨が降った時のことを考えて,裏の泥が軒下に流れ込んでこないように』
『排水のルートを確保してほしい』
最初はほとんど『ああして』『こうして』と言われなかったのが,
少しずつ,
ご意向を伝えてくださるのが嬉しかったです。
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少しずつ方向性が見えてきたり,
埋もれていた庭の石が見えてきたり,
最初目しか出てなかった庭の主の置き物のたぬきちゃんがついにレスキューされたり,
小さな達成感を共有しながら,
みんなが声を掛け合いながらの作業。
最後の一時間は,
『同じ大きさの土嚢が重たく感じるのは疲れがたまってきた証拠』
と,
リーダーがこまめに休憩を指示してくださるのがありがたく。
帰り道。
大好きな緑道でへたれて自撮り。
みんなこんな姿になってて。
でも,長靴だけはピカピカ。
水を使うと泥が流れて大変なのに,
『帰り際,長靴だけでも綺麗にして帰りんさい』
と,
おうちのかたが声をかけてくださり,
おなじチームのかたが水をかけあって,
さらには手ずから泥を落としてくださってのピカピカm( )m
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毎日大勢の新しいボランティアのひとたちを受け入れながら,
続く緊張の日々,泥との戦い。
いちにちお邪魔した帰り際,
体調を気づかう言葉に,
『うちは被害がなかったから』
とおっしゃられて,
絶句。。
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ボランティア活動に参加されているたくさんの方が,
『自分にできる本当に小さいことをさせていただく』
とおっしゃる言葉の意味がおぼろげながら感じられた気がします。
行く前は
『なにかしたい』
と思い,
行ったら行ったで
『できることは本当にほんの小さなこと』
と思い,
やっぱり悩んでもやもやするけど,
同郷のこと,
割り切れるはずはなく。
こうして悩んで当たり前だよな,って,
少しだけ思い切れる感じになりました。

