僕は大人になってから雨があんまり好きではない。でも子供の頃は特別に好きってわけでもないけど嫌いでもなかった雨を、どうしてあんまり好きじゃないって感じる様になったんだろうと思って雨をじぃーっと見てた。たまにウィンクしてみたりした。時には両目瞑ってしまう事もあった。そんな時僕は頬を赤らめた。

結局、僕は雨と正面から向き合えなくなってたんだと思った。
ずぶ濡れになる事を卑猥だと言い聞かし、泥団子屋はシャッターを下ろし、酸性雨だなんだと鬼の形相で喚き散らしてた。
雨の後、あの子と作った山、互いに掘り進めたトンネル、触れ合った指先、明日も遊ぼっ、て小さな約束。そんな事も忘れてた。
あんまり雨が好きではないのではなく、雨を純粋に受け入れられない自分が好きではないのだ。

何だかノスタルジックになった僕は、最後に愛を込めて全力のウィンクをした。
顔が林檎になったのは言うまでもない。
ピチピチチャプンチャプン。
以前、職場友達の名前を募集したところ、リスナーから沢山のメールやFAXを頂いた。
残念ながら募集以前に「アタマぴょーん」に決定してしまったが、なかなか秀逸な物もあるので一部紹介したいと思う。

・セガール
何故か136通も来ていた。

・知るかカス
割といい名前だが、カカスの部分がDQⅤのパパスと被る。

・馬鹿なの?死ぬの?
響きは良いが、名前の間の?がこれまたつのだ☆ひろと被る。

・弊社におきましては下記期間を夏季休暇とさせて頂きます。また、この期間の…
名前としては長いか。

等々、他にも力作揃いなのだが時間もアレなんで、最後にあわよくば改名か、ってレベルのを一つ紹介してお別れしたいと思う。

・タヒね
正直ドキドキした。心惹かれた。ただ突然の改名が彼に与える負担、呼ぶ方の僕のはにかみ具合を考えると、このFAXを破り捨てる他無かった。
ひゅーるるるる。
たとえば僕の花が枯れたとしよう。
僕はきっと悲しくて涙を流すだろう。親しい人達はきっと共に涙を流してくれるだろう。
僕はそのまま枯れた花を抱え街を彷徨いだすだろう。俯いたまま涙は乾かず、いつの間にか知らない街に辿り着くだろう。
見知らぬ人達はただ僕の横を通り過ぎるだろう。僕が涙を流していても、ただ通り過ぎるだろう。

そして、もしかしたら、僕はちょっと、少しだけ、たぶん安心するだろう。

そして、僕は自分の街に戻り、きっとさらに涙を流すだろう。親しい人達は共にきっとさらに涙を流してくれるだろう。

そして、いつか誰かの花が枯れてしまったら、僕はきっと悲しくて涙を流すだろう。

まぁ、たとえば僕の花が枯れたとしたらの話だけど。基本枯れないけど。造花だもの。
ぐっふふふふふ。